さて、質問です。
こんな夜更けに、男子寮の前を、挙動不審に歩き回る女学生がいたらあなたはどうしますか。
いたって普通の高校生の私、上条当麻はためらわず声をかけます。
「おい」
「ふぇっ!?ど、どちらさんでございますでしょうか」
「いや・・・、ここの寮に住んでる学生だけど」
「なんだ、一般市民か、そうかそうか、一般市民に魔術師の住居を訪ねるなどできないからな」
「おいダダ漏れだぞおまえ」
「はっ!?なぜ考えていることがばれたというのだ!?術式を組み上げたようには見えないし・・・」
先ほどから考えている言葉ぶつぶつと口の中から漏れているということに気づかないのだろうか彼女は。
「あのさ、おまえ、もしかして・・・、魔術師だったり?」
「なんでわかったー!」
「いや、わかるって。あと素晴らしく馬鹿なことも」とは口が裂けても言えない。
「で・・・、魔術師がこんなところに何の御用が・・・、ああ、土御門・・・」
「なぜその名を!?やはり・・・!」
こいつは天性の馬鹿だな。ご愁傷さま。
「ああ、なんなら、土御門の奴、呼んでこようか?」
「おおっ!やさしい殿方よ!名をなんと申すか!」
「ああ、俺?上条当麻ってい・・・」
言いかけたとたん、少女の目がきらきらと輝き始めた。
「教皇代理!やっと!出会えましたよ!わぁ!握手してください握手握手!」
馬鹿で魔術師な女の子は、どうやらとても身近な存在だったようだ。
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