▼擬人化設定



あの惨事からいくつほど経ったことか。
地面に落ちたと思われるとき、痛みなんて全くなかった。というか、今もこの身が地面についているかということすら不安だ。嘘、この冷たい感じは地面だ、しかも、舗装されてない土丸出しの。
どこだよ、ここ。閉じた目のままふと考える。
あれ、思考がある。おかしい、死んだら自我なんてなくなるんじゃないのか、なぁんて、死んだことないからわかんないし、死んだ人から話なんて聞けやしないからそんなの定かじゃないけどね。死人に口無し、ってね。
仕方なく重いまぶたを開ける。
薄暗く、気味の悪い場所だ。ああ、分かったぞ、ここは地獄だ。天国には行けなかった。やーいやーい、バカ男め、私に来世は無いよ。残念無念だコノヤロウ。
しかし、地獄か、どんな恐ろしい罰が待っていることやら。まあいい、基本流されて生きてきた人間だ。きっと何されても何も言わないに決まっている、生前そうだったんだもん。
あたりをキョロキョロと見回す。と、森の中だというのに一際目を引く(というかこれしかないんだし目に入るのはしゃーない話)建物。ジャパニーズの地獄だというのに随分洋風かぶれなお屋敷だ。ん?お屋敷?
「お屋敷っつーより、ホテルって感じ。触らぬ神に祟りなし、ここは何もせず」
来た道、って、絶対私は空から落ちてきたよねって、バーローこれじゃ戻れねぇよ。ほかの道はってねえよ。第一、こんな位中森の中歩くとかマジカンベン。
まったく、究極の二者択一だ、こんな不気味な建物に入るか、こんな不気味な森の中を彷徨うかなんて。ダブルブッキングってヤツ?鬼が出るか蛇が出るかってヤツ?どっちにせよ地獄じゃんか。
「おや、お客様でしょうか」
「ドヒィッ!?」
こんな間抜けな寄生発するのは何年ぶりだろう、心底恥ずかしい、流石地獄、軽いジョブってモノか、恐ろしい場所だ、精神的にも追い詰めてきやがる。二度目だが、恐ろしい場所だ。
「えっえーっと」
見るからに孫いますよみたいな老人だ。しかし、おかしい、頭から鼠の耳が生えてやがる、なんだ、なんでこんなところでコスプレなんてしてやがるんだ。
ニコリと微笑んだ時に閉じていたまぶたが開く、その瞳は焦点を合わせていなかった。左右の目が独立しているかのように違う方向を見ているのだ。なんだこの人。
「これは失礼、驚かせてしまったようですね」
ヒッヒッヒという笑い方から悪意しか伝わらない。なんだ、これが悪魔というものか。ジャパニーズの悪魔は鼠の耳と尻尾が生えているのか。
「あ、あの、道に迷ってしまったんですが」
「迷ったのは、道ではなくて人生なのでは……」
狂ってやがる、関わりたくないなぁ。なんて痛いこと突いてきやがるかね。私は傷心の身だぞ。まあそんなこと知ったこっちゃないよね、さっき会ったばかりの他人だもの。
「……冗談ですよ、それに、こんな夜更けに、女性一人で歩くのはお勧めできませんし、お部屋の方をご用意いたしますので、御名前を」
何ともひっくるめ上手な爺さんだこと。渋々生前の名前を答えた。

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イェエエエエエエエエエエエエエ!!!グレゴリーさんイェエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!ポマッボオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!ヒェエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!(ハイテンションで照れ隠し)

なんとも理屈っぽくて読みづらい。改善したい。でも、個人的にこの書き方が気に入っている。じゃあそれでいいじゃん。って話。(全く本編に関係がない)
やっと本編って感じになってきたね!!ここで詰まってるのであと一話くらいで多分終わるね!!わっしょいわっしょい!



そうです、全て照れ隠しです。グレゴリーさんの口調がこれであってるものかとブルってる。






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