「おーい、石丸くーん。石丸くーん!!あれ?石丸くんいない。もしかして今日は休みなのかなぁ…」 「…君はもしかして、僕のことを虫か何かと勘違いしているのかね?」 「あっ、石丸くん!!居たならそう言ってくれればよかったのに!かからないからってっきり今日はいないのかと思った!」 「なぜ君は罠にかかるかかからないかで僕の存在を確認しようとしているのかねッ!!そもそもこんなのに人間がかかるわけないじゃないか!!!」 「ば、馬鹿なこと言わないでよ!!!私が三秒で考えたこの、カゴを紐を付けたつっかえ棒で支え、標的が来たら素早く引くという革新的かつアーティスティックファンタスティックな罠の!!どこに不満があるって言うのよ!!!」 「全てだッ!!」 「ひどいなぁ…、これ、頑張って昨日学校に忍び込んで設置したのに…」 「き、君は一体何をやっているんだッ!!??」 「そんなカリカリしてると幸せが逃げちゃうよ石丸くん!」 「余計なお世話だッ!今すぐ、学園長先生に謝りに行きたまえッ!!不法侵入は犯罪だッ!!」 「えっ、見つかってないよ…?」 「そういう問題ではないのだッッ!!!」 「石丸くん頭堅いなぁ。この罠は私の汗と涙とあとなんかよく分からない物体が混ざり込んだ、いわば努力の結晶だよ!!それを否定するなんて誰にも出来はしないのさっ!!」 「さっぱり意味が分からんッ!!ともかくこれは回収…、……ッッ!!??こ、これは、」 「あ、それエサだよ。石丸くん釣るための」 「何故、僕を釣り上げるための餌がこんな不適切極まりない本なのかねッッ!!!」 「アッ、やっぱ石丸くん女教師特集の方がよかった?」 「違うッッ!!!!」 「悩んだんだよねそこー。結局清純系にしたんだけど、あ、その表紙の子舞園ちゃんに似てない?」 「き、君ってやつはああああああッッ!!!!!」 「あはは、怒った!」 「今日という今日は反省文を原稿用紙十二枚にみっちり書いて貰うぞッッ!!!待ちたまえッ!!!!」 (石丸くんで遊ぼう!) |