小説 | ナノ
えっ?臨也と静雄?
あぁ、あいつらの事なら良く知ってるよ。つっても高校からの付き合いだから、俺に聞くよりかは新羅に聞いた方が詳しい話が聞けると思うがな。
え?あぁ、そうか。新羅にはもう調査済みってことか。
あいつらの因縁は長いもんだが、見てる側としては危なっかしくて仕方ないってところだな。まぁ、何となく微笑ましかったりもするんだが。
臨也はな、何だかんだ静雄の事を気に入ってるんだ。
え?何でかって?
そりゃ見てれば分かるさ。
アイツはああやって静雄とじゃれあってる時が一番楽しそうなんだよ。
って、おい。
俺はそんな風に臨也を見てないっつうの。
何て言うか、アイツ、相談事は割と俺に持ち掛けるから、年頃の娘を持った父親みたいな気分になるんだよ。
ははっ、まぁ、確かに年寄り臭いかも知れないな。
まぁ、アレだ。
俺はアイツが楽しそうならそれで良いと思ってる。
静雄は迷惑がってるかも知れんが、俺が見てる限りじゃあアイツも何だかんだ言って楽しんでる様に見えるから、丁度釣り合いがとれてるのかもしれないな。
え?
奴らが縁を切ったって?
それ、何処で仕入れたネタだ?笑い話にもならないぞ。
まぁ、確かに最近池袋で臨也を見ないし…全く信じてない訳じゃ無いが、やっぱり俄かには信じられないな。
あぁ、気を悪くしてたらすまない。
それぐらい奴らは仲が良い、って事なんだよ。
え?そうは見えないって?
ははっ、なら今度、よーく見てみれば良い。
何だかんだ、あいつらはあの関係を楽しんでるんだよ。喧嘩するほど仲が良いって言うんだろうな、こう言うの。
あぁ、悪い。
そろそろ仕事の時間だから失礼させて貰うな。
まぁ、なんだ。
多分あいつらはすぐ元通りになるから安心しとけ。