愛しすぎる悩みの種 修正しようとした

『え…』


愛しの彼氏の部活が終わるのを部室で一人、待っていた。待つことにちゃんと許可も取ったし特に問題はない。残ってるのはすごいシューターと彼氏だけなんだから。
そこでふと見つけた月バス。『キセキの世代特集』なんてでかでかと書いてたら誰でも気になるし、拾って適当に広げたらちょうど彼氏である赤司くんのページだった。凛々しく立つその姿、雑誌越しだと言うのに惚れそう。惚れてますけど。そこで目に入った彼のプロフィール。生年月日、体重、好きなもの、嫌いなものエトセトラエトセトラ……中でも驚きが隠せなかったのは「好きなタイプ」の欄。なんと「品のある女性」らしい。

一応私と赤司くんはお付き合いをさせてもらってるが私は決して品のある女……というわけでもなく、普通の女。時折暴言も吐くし、綺麗じゃないし…エトセトラ。とまあそんなわけで理想と違うわけだ。理想は所詮理想、だけど何故かな、かなり辛い。
全くタイプの違う私と付き合って赤司くんは幸せなんだろうか。それともただのお遊び?
今更になって自分のどこが好きなんだろう。でも聞くのってすごく…ウザいって男子たち言ってたし…。


『それに聞くの怖いなー…』

「誰に聞くんだ?」

『んー?赤司くんに私のどこが好きかって………え!?』

「待たせたね苗字。ところでなんで月バスを……ああ」


いつの間にか赤司くんが来ていた…だと!?全く気付かなかったうえに無意識に口に出てた言葉を拾われた上になんか理解されたああああああ!?今ここで絶叫しなかった私を誰か褒めていただきたい。あああそれどころじゃなくて聞かれた上に知られた!!月バス見て何考えてたかきっとこの人にはもう分かっただろうに。何も言わないで考えるそぶりを見せる彼が少し憎いのと恥ずかしいのと。
とりあえずなにか逸らせる話題が欲しい…!


『赤司くんもう練習はいいの?』

「ん?ああ、……」


とにかく話を押してこれから離れよう。そう思って顔を上げ、目が合うと逸らされた。私は目だけだったから赤司くんが顔だけ逸らしたのが分かる。なんだろう…すごく……傷つく。少し間を開けてから赤司くんが口を開いた。


「……好きなタイプでも見ていたのか」


言い終わると同時に顔が戻され、また混じりあう視線に、今度は私が逸らした。言い当てられた事と、赤司くんの表情にキュンと来た事とが重なって。きっと肯定してるように見えるだろう。いや、否定するつもりもないけど。小さかったけど肯定の意を述べると赤司くんが笑った気がした。




よくよく考えたらそのままのほうがいいかなって。
あとよく分からなくなってきてしまったのと…。てことでここで断念。
 
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