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「小学生が思うよくないことって何だと思う?」

「さあ?事故とか?」

「小学生意外とよく考えてるね」

「じゃあ鈴はなんだと思うよ?」

「んー、好きな人が取られちゃう(物理)?」

「ちょっとそれどういうことwww」

開かない手帳を赤司がくれというから渡して、赤司も開けようとしているのをぼんやり眺めた後、思い出したように和成に話題を振った。別に暇だったとかそんなんじゃない、から。うん。
分かってて振ったけどやっぱこうなるよね、安定してる。

一旦この話は終わり、ざわざわと声のする方へ目を向ければ何人かが手帳を開けようと奮闘しているようだった。けど何人かが首を振り各々が元いた場所に座っていく。結局あの手帳を開けることは出来なかったようだ。

「海常、…報告をお願いしても大丈夫ですか?」

「大丈夫だ。俺たちは1階を探索したんだが、――」

特にこれと言うものは見つけられず、最後に言った放送室で化け物に襲われたこと。後に誠凛と一緒にここへ戻ってきたなどを話してた。化け物、と言う単語が出てきた時黄瀬の顔が僅かに強張った。仮、に黄瀬たちを襲ったのがあの時追って来たものだとすると…最初の化け物はどこへ行った?四つん這いだった…ような気もするんだけど…もしかしそれと同じやつなのかも。だといいんだけどねぇ…数が少ない的な意味で。

「RPGなら、武器でも見つけて倒すのにね」

「武器っぽいのがあれば鈴ちゃん立ち向かっちゃう?w」

「無理」

「即答www」

あんなグロイものを前にするとか考えただけでも嫌だ。じゃあなんで倒すとか口にしたのかって話だけど…これから探索するに邪魔になるだろうし、出来ることなら二度と見たくない。ホラゲーだと、出るところに結構重要なものがあったり……すぐゲーム脳に行くのやめた方がいいかもしれない。

「次の探索は陽泉に、もう一度4階に行って来てもらいたい」

何やら思案していた赤司が思い切ったようにそう告げた。一組だけ?と疑問符を浮かべた私は、次に言われた言葉に呆れにも似た絶望を味わう。




「ちなみに欲しい武器って言ったら!」

「え、拳銃?」

「その心は!」

「近寄らなくて済む」

「wwww」

20150126


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