本屋で見つけた気になる本。買おうか悩んで結局買わずに終わり。
この前近所で猫たちの集まりを見つけて、会議しているみたいだった。写真撮っておけばよかったと後から思った。
昨日飛行機雲を久しぶりに見た。中々空を見る機会、というか空を見なくなった。たまに見ると心が落ち着く。
最近の出来事を話していたらあっという間に時間は過ぎて、話せそうなネタは尽きてしまった。さてこれからどうしようか。彼が話題を出してくれたらありがたいが、出してくれそうなタイプではない。出してくれてもたまにというか、流れ的に言ってくれる彼だ。早々ひょいっと出してはくれないんだろう。
本を読んでる彼の隣で、私は彼にもたれ掛かり彼が読んでる本を途中からだけど読んでみた。
…途中からってのもあって、内容全然分からないけど、何となく読めた。気はする。
「みょうじさんが言っていた本ですが、僕持ってますよ。貸しましょうか?」
「え、いいの?」
「対価はバニラシェイクでいいですよ」
「えっ等価交換!?マジですかテツヤさん!」
貸してくれると思えばまさかの等価交換。驚かずにはいられなかった。思わず普段呼ばない呼び方をしてしまい、一瞬焦った。だっていつもは黒子くん呼びだもの。どうして名前で呼んだんだ自分。突然名前呼びなんて、絶対話が止まる。
そう、思って慌てて弁解しようと思った。
肩から離れて顔を見るが、黒子くんの顔が僅かに赤い(気がする)。
「…あの、急に名前呼びは反則だと思います」
「でもテツヤさんです」
「そうですね。今のでバニラシェイクはいいです。今度その本持ってきますね」
「本当?ありがとう!」
なんとなくそのままのノリで名前をもう一回呼んでみたら、よく分からないがバニラシェイクは免除になった。何がどうしてそうなったかのかは分からないけど分からなくてもいいかなって。
分からないことだらけだ。黒子くんといると、そんなのいつものことだけど。
「ところでそれ、何読んでるの?」
「知り合いから借りたライトノベルです」
「黒子くんもラノベ読むんだ」
「みょうじさんも読むんですか?」
「たまに。おもしろいんだよ!」
「そうなんですか。よかったら今度みょうじさんオススメを教えてください」
「じゃあ持ってくる!…なんか交換みたい」
再び彼の肩に凭れてぐだくだ会話するこの時間は、なにをするよりもあっという間で楽しくて飽きない。
何気なく過ごせるこの時間は好きだ。
黒子くんと一緒にいるのも好きだ。
もちろん黒子くん本人も好きだよ。
「ところでみょうじさん」
「んー?」
「なんでまた黒子に戻ってるんですか」
「えっ」
「えっ」
「こっちが驚きだよ。さっきのは…つい、だったし」
「さっきのでいいです」
「え」
「僕もなまえさんと呼びますから」
軽く微笑んで名前呼びしてほしいとかちょっと反則だよ黒子…いやテツヤさん。テツヤくん…。
心の中で言ってみただけなのに顔が熱くなっていく気がした。
○-○-○ ○-○-○ ○-○-○
「ねえ知ってる火神くん」
「何をだ?ですか?」
「アイツらあれで付き合ってないんだってよ」
「マジっすか?!俺てっきり…」
「おおマジよ。私も初めて聞いたときは驚いたわ」
「俺も驚いたわ。早く付き合えってんだ」
「……っ」
「どうしたのよ火神くん?」
「い、いや…。…ついこの前黒子とみょうじのやつがお互い名前呼びしてんの見て、やっとくっついたのかって思ってて…」
「……」
「…やるねぇ黒子…」
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黒子くんとほのぼの、ということでした。
ほのぼの…ほのぼのしてるかなぁ…?出来てるでしょうか?とても不安です。どちらかと言えば、甘寄り…げふんげふん。なんでもありません。
名無し様、リクエストありがとうございました。遅くなってしまい申し訳ありませんでした。如何だったでしょうか…?
気に入らなければいつでも書き直しいたしますので仰ってくださいね。
黒子短編久々に書いたかも…。