知らぬが仏
「最近クラスの奴らがよく言うんだけどさー」
近々行われる小テスト(これがまた難易度が高い)に向け、図書室で勉強をしていたバスケ部一同+αとその他。
集中力が切れてしまったみょうじは携帯を取りだし遊んでいた。のだが急に話し出した。
今ここ。
「なんか色々話してて最終的に“素敵!”とか“かっこいい!抱いて!”とか聞くんだけど何であれすぐやんねえんだろうな」
「…え?」
その意味が分かる青峰はこいつマジで言ってんの?と思わずペンを落としてしまった。
「抱くくらい簡単じゃん。恥ずかしいのかね」
「そりゃおま…」
「たかがぎゅーだろ?要は」
ポカン。例えるならそうだった。
青峰を含む全員がそういった表情でみょうじを見ていた。逸早く現実に戻ってきた赤司は小さく肩を上下させる。顔は俯いていて表情が見えない。何故笑うのかみょうじには分からない。次第に緑間、黒子の順に現実へと無事戻ってきたが他の面子は未だに処理しきれていないらしい。
紫原に関してはお菓子をもしゃもしゃ食べてるため問題はないだろう。
「おい?おーい?」
心配になったみょうじは青峰と黄瀬の顔の前で手を振ってみたが依然反応はなし。
めんどいな、もう無視しよう。
「赤司笑いすぎ」
「っく…すまな…wwwwwwwwwww」
「ダメだこいつ早く何とかしないと…!」
「もう手遅れです」
「…そうだった」
「諦めるのか」
「手遅れならしゃーない。で、何話してたっけ」
「何でしたっけねwwwwww」
「もういいwwwwww」
こいつらをまずどうにかしないと、と一人思う緑間であった。