お泊まりしよーぜ!

※台詞。




「今日台風来てるんだってな」

「午後には上陸するらしい。おは朝が言っていたのだよ」

「つまりあれが見れるな」

「あれって?」

「あれはあれだろ、パンチラ」

「…死ね!」

「好きだなお前も。…あ、そいやさ、この前赤司と魔王vs勇者の話したんだよ」

「ああ、テツが言ってたな。赤司とみょうじが面白いことしてたって」

「あ、あの日ッスか?隣のクラスが妙に騒がしかった日?」

「いや知らんけど。んでよ、赤司が突然“僕”になって“いつもの赤司を返して欲しくば僕を倒せ”って!俺勇者だったけど全力で無理だわ」

「チートッスもんね」

「赤司に勝てるやつなんざいねーよ」

「…来たぞ、魔王が」

「「え?」」

「!…ついにやってきたか」

「やあ。待たせたかな勇者。…とそのお供たち」

「待ったよ、待ち焦がれたよ。さあ“赤司”を返してもらおうか…!」

「ふっ、君にできるかな」

「できるさ!黄瀬!青峰!緑間!」

「おう!」

「はいッス!」

「人事は尽くした」

「まずはそちらのお供さんたちから行きましょうか?」

「おもしろい…。紫原、黒子、行け」

「おっけー」

「任せてください」



□ 間 □



「…思ってたよりはやるじゃないか」

「アンタこそ。黄瀬たちを倒す奴らなんて早々いないよ」

「ふっ。これで一対一だな」

「これで決める!」

「できるものならやってみろ!」

「うおおおおおお!!」

「っ!!くっ!」

「赤司ィ!何で俺らを呼んだのかいい加減言えよ!」

(((((あ、ここで聞くんだ)))))

「ふ、そんなの泊まりに決まってるだろう!」

「うわっ!」

(((((そして答えるんだ)))))

「泊まり?待てよ泊まりなんて…帰らせろよ!」

「もう許可は取った。全員ジャージを持ってこい。肝試しもする」

「今は夏じゃねえええええ!!」

(((((突っ込むとこそこ?!)))))

「うっ…待ってください…」

「黒子…?!」

「!?コイツまだ…!?なんて生命力だ、あれだけ攻撃をくらってもまだ立てるのか!」

((テツゥウウウ!/黒子っちぃいいい!))

(なぜ混ざったのだよ!)

(…ぐぅ)

「なぜ泊まるのか…その理由、は…」

「…愚問だな、そんなの僕が泊まりたいからに決まってるだろう?」

「そんな理由で…!?」

((許せない、とか言いそうな雰囲気))

「めちゃくちゃおもしろそうじゃねえかーー!!」

「ぐわあああ!!」

((えええー!!?))

「赤司くん!このっ!」

「?!くっ!」

((相討ちにした…!))

(黒子に勇者を刺せるほどの力はあったか…?)

「はっ…例え僕を倒せても君は死ぬんだ」

「魔王を倒せるなら本望…!…えい」

「わっ」

(テキトーに刺した!)

(テツが刺された!)

(赤ちん超楽しそう)

(((あ、起きた)))

「!黒子…」

「これで全員全部全滅さ…!」

「っすみませ、ん、赤司く…ぅ」

「くろ、こ…」

「…最後に、一目…見ておきたかった…ごめん……あか…」


…。

……。

………。

…………。


「え!どうしろと言うんスか!?」

「ジャージを持って来るんだ、バカめ。行くぞ」

「…風すげぇな」

「赤ちんたちのも持ってこなきゃね」







「……………あ゛ーー…疲れた」

「…俺もだ」

「僕もです」

「やっぱそっちの方がいいな、赤司は」

「そうかい?」

「うん。黒子はどう?」

「僕もそっちの方がいいです。慣れてるのもありますが」

「あーうんうん。それに“僕”とか幼いよ。只でさえ童顔なんだし」

「………」

「あっみょうじくんっ」

「?黒子はそれで慣れちゃったから仕方ないけど。赤司はさ、俺の方がらしくていいと思うんだ。ごめん考えてたほどうまく言えなかった」

「…ふっ」

「ん?」

「え?」

「いや…ありがとう」

「?おー」

「(赤司くんが童顔と言われても怒らないなんて…みょうじくん恐るべし)」



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