ヤバい萌える


はいどーも!雪原さんですよ!ちょっとちょっと聞いてくださいよ!!
この前見つけた美少年さんのことなんですけどね?
なんと!なんと!!

話 し か け ら れ ち ゃ っ て ま す 。

え?現在進行形が気になるって?うんうん、よくぞ気付いてくれました!
そう。なうで…話しかけられちゃってるんだよね…(ゲンドウのポーズ)
あ、そろそろうざいって?ごっめーん!今最高に興奮してる!だってあの赤司様直々に話しかけてもらってるんだよ!これが落ち着いていられるか!落ち着くまでこのテンションで行くから!あ、もちろん心の中でね!
一応表ではちゃんと普通にしてるし。気を抜いたら口元にやけそうで結構やばいんだから。……うん、ひっひっふー、だね。

さて、そろそろ本題に入ろう。の前になぜこうなったかって言うと、さっき聞いたところを含めて掻い摘まんで説明するね?
本を読みに(念のため言っておくけど普通の本)図書室に来ていたら、偶然にもあの美少年こと赤司くんも来て、偶々私を見つけて話しかけてきたみたいなんだよね。手には難しそうな本。…歴史か何かですか?(小説です)
んで、先日儚い少年こと黒子くん達バスケ部をガン見してたのに気付いてたらしく、気紛れで話しかけられちゃったんだよね!!気紛れ…だと…気紛れってなんだっけね!
図書室にある読書スペース。向かい合って座ってるから美少年様のお顔がはっきり見えちゃうんですよね。その気はないけど、美形すぎて顔が熱くなる。…この顔で、攻めか受けか…。悩むわー!この顔はどっちでも行けると思うんだよね!


『それどういう本?』

「ミステリー系かな。新しく入荷したと聞いたから手に取ってみたんだ」

『おもしろい?』

「まあそこそこ」


信じられるか?内心ああだけどちゃんと話せてるからな、私。だってぱっと見、普通の一般人だもの!いやしかしあの赤司様と話しているなんてなんて日だ!私今日命日だったりするの?えっ!だったらBL抱えて死にたい。死んでもずっと読むんだ…!
ああでも今目の前においしいネタがいるのに、死ぬなんてもったいない!生きる!


「雪原さん、だったかな?」


………今なんと仰られました?
私の聞き間違いでなければ、この人私の名前呼んだ?人違いだったりするのかな?でも同じ学年orこの学校に私以外の雪原なんて………いたっけ。あるぇー?


『あ、はい』

「今度…いやこの後部活を見ていかないか?」

『……はい?』


うん?この人本気で何言ってるんだ?
…私、耳っていい方じゃなかったっけ。いい声で名前呼ばれたかと思えば部活見ていかない?とかどこのラノベだよ!赤司様がそんなこと言ってくださるなんて…ごちそうさまです!今夜は良い夢見るぞー!(決定事項)
じゃなくてさあ!


『部活、ですか…』

「ああ。バスケ部なんだけど」


知ってる。


『なんで私にそんなこと言うの?』


一番の問題はそこよ。まあ?確かに?誘われたのは嬉しいし(だってあの赤司様から直々)、どこのラノベ!とか叫びましたけど(心の中で)、私にそれを言う意味が分からない。可愛くなければモ当然テるような外見じゃないし、唐突だし私に言う必要性、つまり要素な。
…まあ、見たいか見たくないかと言われたら見たいよね。この前のカラフルな彼らもいるらしいし、イケメンたちがいっぱいで目の保養になるわけだけども。


「マネージャーが人手不足でね。雪原さんなら大丈夫な気がして」


マネ不足?大丈夫って何が?何か話違くない?だってさっきは見に来ないかって言ってなかったっけ。手伝ってほしいなら最初からそう言えばいいのに…まあそこまで仲良くなってませんけどね!いや仲良くなろうとも思ってないけど。あっ、誤解を生む前に言っておく。赤司様と仲良くなるなんて烏滸がましいので見守って行きたい派です。はい。お分かりいただけたでしょうか?
さて話は戻って…ええとなんだっけね。ああそうだ、見に来てって言ってたのに手伝ってって話だっけ。あ、言ってない?


『…よく分からないけど、見に行ってもいいなら行ってみたいな』


やっぱりどうしても見に来ないかって質問が分からないわ。今夜スカイプ開いてみゅーくんに聞こう。みゅーくんは私より2つ上の男の子。ジャンルは違えど私と同じ、オタク仲間。でもよく話は合ういい兄貴で…。でも忙しいみたいなこと言ってたし繋がらなかったら同い年のホークくんに聞こう。
今夜するべきことが出来たわ。ラノベはお預けかな。

とりあえず気持ち笑って答えると目の前の赤司様の目が少し見開いた。すぐにふわりと笑う。一言、「よかった」と呟いて。

………、………うん。





(聞いてくれる?あの赤司様が今までに見せたことないような顔するんだよ。例えるなら…そう、愛しい人を見てるような)


他所でやれよ!



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