(0101) ▼ リヴァイと依存

※not恋愛。
書きたいとこだけ書いたのでほとんどわからないです。




『(あ、まただ…)』

リヴァイ兵長はたくさんの兵を失うごとにどこか影のある表情をする。それは限られた人にしかわかることが出来ない、とても難しい表情だ。特に彼に近づいてないとわからないくらい。私はその一人である。

『兵長』

帰り、馬に乗りながら斜め前を行く兵長に話しかけた。彼は返事の声はしないものの耳は傾けてくれている。

『今日、一緒にいてもいいですか?』

「…ああ」

こういう日はいつも私が兵長のお傍に居る。表で泣かない彼は心で泣くなんて言ったら笑われそうだけど実際内で泣いている。傍に居る理由は安心できるように。いつからか、そんな関係になっていた。
かくいう私も…だいぶ疲れている。

もうそんな関係はかれこれ5年経とうとしていた。



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『っ!や…!』

「!」

「!あ…ちが…」

またたくさんの兵を失った動揺から兵長を拒絶するような行動をとってしまった。
巨人は怖い。でも誰かがやらねばいけないから。

まだ兵長のあの眼を覚えている。



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『兵長、起きてます?』

「……」

返答はない。それもそうだ。本当に寝てるかも知れない。それでもいい、寝ていても、聞いてほそしいことがある。今のありのままの形を、言葉を聞いて。

『兵長、先程ハンジさんから聞いた話なんですが、私はまだ20にもなってない子供です。親を幼くして失くした私は断片的な親のぬくもりしか知りません。そんな私は体は成長していても心、いえ精神がまだ成長しきっていません。…ハンジさんが言ってくれて気付いたんです。兵長の、こと…』

決して「ごめんなさい」とは言わない。いや言えない、と言うべきなのか。

『…私は兵長の親のように思っていたのかも…しれません…
ねぇ、兵長……』





『ここ、開けて…く、ださ…っ』




涙がこぼれる前にぬくもりに触れた。




2014.01.01 00:00


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