(0101) ▼ 九尾赤司パロ

※パロディであり、妄想。苦手な方はバック!




私の家には古くから伝わる言い伝えがあった
この家には元々お狐様が末裔されてた神社だとか
勝手に神社を壊したこと、勝手にそこにこの家を建てたこと。きっとお怒りだろうから毎日油揚げをお供えする事
これはもはや家の行事的なものに成っている
私も小さい頃は「おきつねさまー!あぶらあげもってきたよ!」とか喜んでお供えしてたらしいけど今じゃただ置いてるだけで昔のように喜んでなんてしていない
ちょっと罰あたりな気もするけどお狐様は何も思っていないだろう

今日も朝学校へ行く前に油揚げをお狐様にお供えする
なんとなく今日は話しかけて見たくて「いってきます」と言ってみた
帰ってきたらただいまなんてちょっとらしくないけど、多分両親の帰りが遅いから話したかったのかもしれない
自室に籠り今日の復習、明日の予習をして朝用意されていたご飯を冷蔵庫から出してレンジで温めて、その間にお風呂のお湯を入れて
とにかく静かな我が家。普段はもう少し賑やかなのになと食べ終わった食器を流しに出して先にお風呂入ってしまおうと準備をしてお風呂場へと向かった

さっぱりし、食器を洗うかと流しによると横に洗い終わった食器。しかも綺麗に並べられていた
少し不気味にも思ったが昔母に「良い事するとね、お狐様が力を貸してくれるのよ」と言っていたことを思い出し、じゃあお狐様が?とも思ったけどそんなはずは…
もしそうならば…と一言、お礼を言った


『…ありがとう、お狐様』


その日の夜、奇妙な夢を見た
目の前に神社があって辺り一面もみじというオレンジに染まっている
神社の前にこのオレンジ色に隠れてしまうんじゃないかと思う程、綺麗な赤色をした男の人…いや男の子が立っていた。遠くて男の人か男の子かはわからないが、男だと言う事だけは分かった

私が男の子に気付いたことに気付くと手招きしてきて私はふらふらと男の子に歩み寄る
あと1mのとこまで来たとき突然抱きつかれた。抱きつかれたことにより、彼は私よりも身長が高くて男の人に属する事。
その時視界の隅に一瞬何かが映り目だけで周りを探る。その時ふわりと手に何かが掠れた
今度は目だけじゃ無理なので思い切って顔を動かしてみることに
そこに映ったのは紛れもない狐の尻尾。ふわふわの毛並に思わず手が疼く
それに気付いたのか赤い髪の男の子はふっと腕の力を緩めた。そこで気づいたのだが、私ずっと男の人の腕の中にいたんだな、と
ふと、まだこの人の顔を見れていないことに気付いて改めて正面を向く
そこには綺麗に整った顔立ちの青年…がいた。赤い髪がとてもよく似合う…青年
だけど頭に狐のような耳。狐…?


『…えっ?』


漸くことに気付いた私に青年はクスッと笑った
わ…笑った…


「マユ、」


その綺麗な唇から私の名が紡がれたと同時に彼は悲しそうな顔をした


「残念だがもう起きる時間だ。また会おう」


そこで私は目が覚めた




2014.01.01 00:00


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