(0525) ▼ 白が笑う

「主も馬鹿だなあ」

くすりと目の前の白が笑う。それでも私は目の前の白に釘づけだった。…何もかも、惹きつけられた。彼の魅力の一つだと思う。彼から一切目を逸らせずにいると白はまた一つ、喉を鳴らしながら笑う。

「どうだい主、――驚いたか?」

その顔はいつもの悪戯っ子の笑みで何も変わらないはずなのに。この状況とこの体勢、もしくは雰囲気のせいか、いつものように素直に驚いたとは返せずにいた。


――ああ、やっぱり目の前の白は美しい。


(いつかどこかの短編に捻じ込むことでしょう。書けたらの話ですが)




2015.05.25 01:29


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