(0911) ▼ 緑間の双子姉

洛山マネ(中学は女子校)
夏休みとか長期休みには実家に帰る。

口調→普段は京都弁(関西弁)。のんびり。素になると標準。元から標準語。

『真太郎の友達ですか?初めまして、姉です』
『うちは生まれつき体弱いんですわ〜。せやからバスケは見る専ですね』
『…ま、京都に数年いただけで京都弁写るやろ?とか言われて無理矢理真似してるだけです。上手いっしょ?』

なんか高尾の口調に似てなくもない。





―もしもし

「姉さん?俺だ」

―…俺俺詐欺?あ、たかし?元気ー?

「…明日は、入学式だな」

―そうね。結局どこ入ったの?

「秀徳だ。姉さんは?」

―ふふん、聞いて驚くなよ?なんと!洛山やで!

「え」

―いやいや驚くなって言ったでしょ?なんで驚くの

「いや、その…」

―…なによ?ええから言ってみ?

「……俺の、元主将が同じ洛山に入ったんだ」


受話器越しで息を飲む音がする。
入学式前日。俺は暫くあってない姉に電話を掛けた。お互いにおめでとうとか、そういうのではなく。前々から約束していた“入学式前日にどこに入ったか教え合おう”という遊びのようなものだ。
姉は少し体が弱い。精神的なものから来てると医師は言っていたが、姉がそれほど弱いとは思えない。その結果には不満だらけだ。…まあそれはいい。

姉さんが、アイツと同じ高校、だと…?
……頭良かったのか。


―…今失礼なこと考えてるわね?

「い、いやそんなことは、」

―大方、「頭良かったのか…?」でしょ?たかしには負けるだろうけど、洛山くらい……ねえ?


いやいや。まず洛山“くらい”と言ってる時点で俺より上じゃないか。とは言えず。
何故考えてる事がバレただとか、たかしではないと今度こそ言おうと密かに秘めてた俺の気持ちも全部吹っ飛ばして。

洛山“くらい”…だと!?


―ねえ、その主将くん?はバスケ部で合ってるよね

「、ああ…。会うのか?」

―挨拶できるほど回復してたらね。一応真太郎がお世話になったみたいだし

「そうか…」

―あ、それと今年は夏休みに戻れないみたい。ごめんね、せっかく会えると思ったんだけど…

「いや、無理はするでない。充分に回復して元気な姿を見せてくれたらそれでいいのだよ」

―……ありがとう、真太郎。私頑張るわ


いつの間にか元の名前呼びに戻っていたことに気付かず、話は流れ携帯を切った。
名前が呼ばれたと気付いたのはそれから少し経っての事。
電話すると必ずふざける俺の片割れには、いつまでも勝てないような気分だ。あくまで、気分だ。
最後に会ったのは…2年前の夏休みだったか。


よく考えればあの日から会う事も話す事もなかったと誰が気づくものか。


みたいな。昔考えてたのを寄せ集めかき集め纏めてみたもの。




2014.09.11 15:51


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