Q シンデレラの寸劇2(前編)


ナレーター
「昔むかし、シンデレラという娘がおりました。
たいそう美しい娘でしたが、継母と二人の姉にいじめられていつもみすぼらしく暮らしておりました。
これは即チクリ案件ですね」

継母
「シンデレラ!掃除は終わったの!」

シンデレラ
「とっくに終わったよ」

継母
「終わってねーだろ!
ほこり残ってんじゃん!」

姉1
「お母様の言うとおりよ〜!
私たち舞踏会に行ってくるからその間に終わらせときなさいよぅ!」

シンデレラ
「なぜ?」

姉2
「あんたのその汚い格好じゃ舞踏会になんて行けないでしょ!
よろしくね」

ナレーター
「意地悪な継母と二人の姉はシンデレラを残し、お城の舞踏会へ行ってしまいました」

シンデレラ
「ああ、私も綺麗なドレスがあれば舞踏会に行って王子様に一目お会いしたい。
そしてひざまづかせたい」

魔女
「な、何かお困りですか」

シンデレラ
「あ、魔女だね。
舞踏会に行きたいのにドレスも馬車もなくて困っているんだよ」

魔女
「私がお助けしましょう…。
裏庭でかぼちゃとネズミを手に入れてきてくれますか?」

シンデレラ
「あなたが行けば早いでしょう」

魔女
「ですよね。
わかりました」

ネズミ
「チューチュー」

ネズミ
「チューチュー」

魔女
「それでは…ちちんぷいぷい!」

ナレーター
「魔女が呪文を唱えると、かぼちゃは馬車に、ネズミは馬に変身しました。
シンデレラのつぎはぎだらけの服はきらびやかなドレスに変わっています。
そして足は綺麗なガラスの靴にぴたりとおさまっていました」

シンデレラ
「良い」

魔女
「これなら舞踏会に行けるでしょう。
ただし気をつけて。
十二時の鐘が鳴ると魔法は解けてしまいます」

シンデレラ
「何事にも限りは存在するものね。
さあお城まで行って、馬」

馬の前足
「ヒヒ〜ン」

馬の後足
「ヒヒ〜ン」

〜つづく〜


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