Q シンデレラの寸劇3(後編)


ナレーター
「お城では楽しい音楽とともに舞踏会が行われていました」

王子
「眠い」

継母
「王子全然だめじゃん!」

姉1
「こっち見ないわ!」

姉2
「あの王子でこの国大丈夫なの…?」

シンデレラ
「ふうん、これが舞踏会か」

姉1
「ちょっと見てお母様!
あの子超可愛いわよ!!」

継母
「まじだ」

王子
「……君は?」

姉2
「まあ、王子が反応したわ」

王子
「一緒に踊ってくれますか」

シンデレラ
「どうぞ」

ナレーター
「楽しい時間はあっという間に過ぎ去るもの。
十二時の鐘が無情にもシンデレラの夢のひとときの終わりを告げます」

シンデレラ
「あ、時間。
では失礼」

王子
「ちょっと待って〜」

ナレーター
「シンデレラは慌てて階段を駆け降りる途中、ガラスの靴を片方落としてしまいました」

王子
「靴屋。
この靴がぴったり合う娘を探してくれる?」

靴屋
「かしこまりました」

ナレーター
「さて街は大騒ぎ。
ガラスの靴にぴったり足がおさまれば王子と結婚できるとあって、国中の娘達が押しかけました。
もちろんあの継母と姉の姿もあります」

姉2
「だめ、入らない」

姉1
「この靴小さいわ!」

継母
「本気でいけ本気で!」

姉1
「私の足大きいのよ!」

王子
「もうあの子見つからないのかな〜」

ナレーター
「そのとき、影から様子を見ていたシンデレラが名乗りをあげました」

シンデレラ
「私にも履かせて」

継母
「は?舞踏会に行ってないあんたが何言ってんの」

シンデレラ
「靴屋」

靴屋
「はい。
おみ足をどうぞ」

ナレーター
「皆が見守る中、シンデレラが差し出した足はぴたりとガラスの靴に吸い寄せられました」

シンデレラ
「私よ」

王子
「君だったんだねー」

継母
「くっそおおおお」

姉1
「きぃぃぃぃぃ」

姉2
「シンデレラが…信じられない」

ナレーター
「こうして王子とシンデレラは結婚し、末永く幸せに暮らしたかどうかは定かではありません。
おしまい」

馬の前足
「ヒヒ〜ン」

馬の後足
「ヒヒ〜ン」

〜おわり〜


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