「せんぱいすき」
「…………」
「せんぱいかわええ」
「…………」
「せんぱい」
「……、はい」
「めっちゃ好きっすわ」
光が壊れた。毒舌ツンデレ、いや毒舌ツンツンツンツンツンデレが売りだったはずの光のデレがものすごい勢いで今押し寄せている。この状況に頭がついて行かないで戸惑っていると、光にぎゅう、と抱きしめられた。うわああ、近い!いい匂い!筋肉やばい!…ていうか、どこ触ってんのおおお!
「ひ、光…」
「!、なんすか」
( ええー、めっちゃ目ぇキラキラしとる )
「そろそろ部活の時間じゃ…?」
「先輩とおる方が有意義っすわ」
「う、嬉しいけど、でも…白石とかが困るんじゃ…。謙也なんてダブルスのペアなんやろ?」
「謙也さんは一人でも大丈夫なんで、スピードスターやし…」
「いや、スピードスター関係あらへん」
「……先輩はそんなに俺とおるの嫌なん?」
( な、なんなんこの可愛い生き物…! )
「い、嫌やないよ…」
「ほんま?」
「……、おん」
「せんぱい」
「……ん…?」
「キスして、ええ?」
「っ、……おん…」