「名前ちゃんおかえり」

「あ…どうも、和樹さん」


最近家の居心地が悪い


「もー、"お父さん"でしょ?」

「まだいいよ麗華さん、そんなすぐは慣れないもんね?」

「あ、……すみません…」


お母さんが再婚というものをしたおかげで一週間前から見知らぬおっさんが家にいる。頭では母の幸せの為だと割り切っていても心までは思うようにならず、なんだかやっぱり居づらくて、しばらく友達の家に居座らせてもらおうかと思ったらコンビニのレジによく知った人がいたから思わず話しかけた。


「きゃー!スマイル下さい!」

「帰れ」


アレンは冷たかったけど、いつもと変わらない彼にホッとした。


(ああ、やっぱり好きだなあ)


ちょっとした弱みを握って、泊めてと無理なお願いをしたら予想外な返事が返ってきて、うわ、どうしようとか男の子の部屋に初めて入るからドキドキしていたらソファーで寝ろとかぞんざいな扱いをされました。だけど夜中、やっぱりなんだか人肌恋しくなってアレンの布団に潜り込んだ。怒られるかなー、まあ、それでもいいや。みたいな感じで今日のお礼を言ったらアレンの腕が私の背中に回り込んで、ぎゅうと抱きしめられた。


「……、泣くなバカ」

「泣いてない」

「ブスが三割増しでブスになりますよ」

「…うるさい」


らしくない

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