プロローグ

 諸君、君たちには素晴らしい能力がある。どんな猛特訓も耐え抜き、どんな逆境も跳ね返してきた、不屈の魂がある。君たちには感性がある。多数の経験を一心不乱に詰め込んだ頭脳がある。その十本の指には、夢のような奇跡を代弁する至高の技術がある。
 皆の持てるすべての技術の枠を決し、その無限の可能性を知りたくはないか。

 しかし、その能力を周りの人々は認めていない。

 魂を燃え滾らせた君たちを、いったい誰が打ち任せるというのか。


 諸君、これは戦争だ。粉う方無き戦争なのだ。

 戦う理由は決まっている。それは君たち己の力を知り、自尊心をかけて、仲間の誇りをかけて、君たちは戦わねばならないのだ。

 今、君たちの前には、強豪の相手が立ちふさがっている。

 君たちにはどんなことだって出来る。そう、不可能なことなど何もないのだ。

 仲間のために、己の誇りのために。


 自分を認めてもらうために。


 この学園で、自分の事を高め戦え。





さぁ、諸君、開戦だ。




第一代目時羽学園、生徒会長の言葉より抜粋。



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