「私のこと好き?」




あの時、'うん'って

頷けば良かったのか?



「へへっ。そっか。嫌い‥かぁ…。‥でも私はね‥ッ」



とっさに
口をふさいだ。



だって、

聞いたら、聞いてしまったら、
全部終わると思ったから

俺も、お前も、全てが無くなると…



だから
俺とお前の関係

あのままで。


壊したくなかった。


「ッ……!……そっ‥か、そうだよね!ごめんね、今のなし!」



お前の辛そうな笑顔は
見たくなかった。


だから、

目をそらした。




「………レッ‥ちゃん?……あ…えっと……ご‥ごめんなさい…。…じゃあ、バイバイ」



そう言い残して、保健室を出ていくお前。

その日を境に
お前はもう保健室に

一切、来なくなった








「あのね、私、この学園出ることになっちゃったぁ!」





…………は…?


久しぶりに会って

何かと思えば…



俺は
お前が笑顔で話すのを
見てられなかった。




'そんなに俺と離れれるのが嬉しいか?'



口を衝いて出た言葉。





言った後に、気づいた。

お前の目が
赤く腫れていたことに。





「……あっ…あははっ!うん!嬉しい…よ?」




涙を必死にこらえて、笑顔。





「じゃあ、バイバイ。」





それだけ言って、
走って保健室を出て行ったお前を


俺は、

追いかけられなかった。




その日からお前は



もう本当に
保健室に来なくなった。




失ってから気づく。




あぁ、こんなにも




お前が


大事な存在だったなんて。





今、どこにいる?


幸せに暮らしてるか?


俺は今でも、お前を忘れられない。





アイシテル。



‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


はい、今回は切なめに。

うーん…
失恋ものって難しい。

あえてレッちゃんが言葉を話してないようにしてます。


またいつか、真里亞目線でも書くかもしれません。



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