蓮はいつものように放送室へ遊びに向かっていた。



「…今日はケーキ持ってきたよー!」



蓮は放送部への貢ぎものとしてケーキを片手に、放送室の扉を開けた。


と、扉の前には笑顔の真里亞、悠美、菜月が立っていた。



「おー!待ってたで会長様!」


「来るの遅いよ〜!」


「俺らめっちゃ待っててんで!」


「え、あ…うん、ごめんねー!ほら、今日のおやつはケーキだよ!」


突然の言葉達に戸惑いながらも、ケーキを渡す。


「会長様来たな。待ってたよ。ケーキを。」


「ははは、ハルちゃんの事だからそうだと思ったー」



蓮はハルにケーキを渡し、椅子に座ろうとする





「ここは僕の席だ。いくら会長様でも座らせないぞ。」



「え?辰巳?…って…わっ!」


突然、後ろから声が聞こえたかと思うと、いきなり背中を押される。前には机がある。

机の上にはケーキ。

このまま行くとケーキが悲惨なことになる上、ハルからのきついお仕置きが待つことになるだろう。

蓮は咄嗟にバランスを取り、さっき背中を押してきた辰巳の方へ向く。

辰巳は蓮が何を言いたかったのかを察し、口を開く。

「うん、そうだな。ここは僕の席じゃない。正式にはあっちだ。」


辰巳はハルが座る席の奥、机の中心を指差した。


「だがな、会長様。今日は何の日だか知ってるか?」


「……?」


蓮は『分からない』とばかりに頭に'?'を浮かべる。


「エイプリルフール。でしょ?」



辰巳が答えを言う前にハルが答える。
辰巳は『そうそう』と首を振った。


と、そこにさっきのテンションの高い三人が入って来る。


「そう!今日はエイプリルフールや!」


「どんな嘘ついても良い日だおっ!」


「ってことは何やっても許される日やんな!」


三人はそう言い放つと、蓮を引きずり、カーテンの奥へと連れて行く。


「え?ちょ、待っ……さ、三人ともエイプリルフールの意味、激しく履き違えてるよ!?って‥うわぁ!」



蓮はカーテンの中で瞬く間に服を脱がされ、違う服を被せられる。


「な、なにこれ〜」

「メイド服や!さすが俺…最高やで!」


「会長様!次はうちが選んだん着てもらうで〜!」


「何言ってんのー!先にあたしが選んだのだおっ!」


「違うわ!俺が選んだやつや!」


「……」「……」「……」


三人はカーテンの中で大暴れ。
カーテンは既にカーテンの意味をなくし、ケーキを食べながら話をする辰巳とハルに、蓮のメイド服姿は完全に見えている状態。


それでも二人は顔色一つ変えずに、喧嘩をする三人とそれを止めようと頑張っている蓮を見てケーキを食べ、呟いた。



「……平和だねー…。」


「そうだなー…。」


end
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
はい(^P^)

と言うことで、今日(2011/4/1)はエイプリルフールなのでエイプリルフールのネタを書いてみました。

楽しかった!
全く上手く出来なかったけど!

そして蓮のメイド服とか萌える!

この後他にもチャイナとかアリスとか猫耳メイドとか他色んな物を着さされたってゆうのは秘密。←
あと三人がこれを決行した理由が写真撮って金儲けする為だったってゆうのも秘密。←
そしてハルは蓮を着替えさせる時のムービーを録ってたってのも秘密(勿論売りさばく為)。←



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