と、そこに三人の後ろから声が掛かる。


「お主ら、なにやってるにゃるか…」


三人は振り向く。
そこに表れたのは、苺。


一瞬大人しくなった三人に、依玖は安堵の表情を浮かべた。

のも束の間

またペラペラ話し出す三人。


「わぁ、苺様。お久しぶりです」

「うちらは普段からモニターで見てるからそんな気せんけど、実際会うのはほんま久々ですねー!」

ハルと悠美の言葉に、頷く苺。


「二人とは久々にゃるなー!まぁ、そこの勝手に寮に入ってる馬鹿とは昨日ぶりにゃるが。」


「えー。苺様酷いおー!」

「酷くないにゃる。」


話ながら真里亞の元まで歩く苺は、途中にハルと悠美の手を取り引っ張った。

「依玖、ありがとうにゃる。仕事に戻って良いぞー」

「はい。」

依玖は苺の言葉を聞くと、ペコリと頭を下げて走っていった。


「さぁて、本題に入るかにゃー…」


真里亞の元までたどり着くと、苺はニコリと笑うと三人を、ここではなんだからと寮の部屋に案内した。

部屋に着くと、早速話を始めた苺。それはそれは楽しそうに。

「本題に入るにゃるぞ。」

「「「はーい」」」


「お主らは、わっちに頼みたいことがあるとにゃ?」

「…はい。まぁ…今日エイプリルフールなので、苺様も急がしいとは思うのですが。どうしても協力して欲しくてですね…」


「この学園でイベント主催する権力持ってんの、苺様だけやしな!」


「まぁ、そうにゃるな。」


「だから、苺様に手をお借りしたいんでーす!」

真里亞がにまにまと笑った。

「だから苺様に、昨日電話で説明した通り。あのコンテストをあげて欲しいんだお!」


「ふむ。まぁ、それは楽しそうだからよいのだが…大事なのは、そこに人が集まるかどうか、にゃるよ。集まらない見込みなら、いくらわっちでも開催できないにゃる。」


「そこは大丈夫です。ターゲットは決まってるので景品を餌に釣ります」


「餌…とは。何にゃるか…?」


「いろいろありますけど…なかなか手に入らない極上スイーツとか、紅茶とか、1日会長様好きにし放題券…とか。です」



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