ガチャ――
「…ふぅ……って、まだ寝てんのかよ…。おーい、起きろ馬鹿啓」
怜音は啓の肩を揺らし、起こそうとするが……。
「うーん……もう食べれねぇよ……むにゃむにゃ……」
なかなか起きない。
「仕方ない…あの手を使うか…」
玲音はため息をつくと、リビングからケーキを1つ持ってきた。
と、それをフォークにすくい、啓の口へと近づける。
「……………。」
玲音が無言で待っていると……
「…う‥ん…?…ケーキ……?」
なんと、啓が目を覚ましたのだ。
「よーし、そうだケーキだー。食べたかったら完全に目を覚ませー。」
啓は目は覚めた。と言うように布団をひっぺがし、わざと遠くに行く玲音の元まで歩いて行く。
「…………起きたぞ。」
「よし。」
玲音はそうゆうと、ケーキを乗せたままのフォークを啓に差し出す。
「なっ…ちょ…!恥ずかしいから!自分でっ…んう」
玲音は啓が話終わる前にケーキを口に突っ込んだ。
「…ど?うまい?」
「……あ…あぁ」
このケーキはどうやら玲音が作ったようだ。
玲音は嬉しそうにすると、啓に『もう一口!』とケーキの乗ったフォークを差し出す。
「ちょっ…だから!恥ずかしいってば…んぅ!?」
またもや無理矢理食べさせられる。
と、啓は勘づいた。
「……おっ前…もしかして、酒飲んだのかよ!?」
「………飲んでない…」
「飲んだのか……って…!何だよ!」
「この続きは向こうでしよう」
玲音はケーキを片手に啓の手を引き、リビングに戻って行った。
ガチャ――バタン
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