「レッちゃん!ほら早く!真里亞が…」


「……これはレッちゃんしか治せないよね……」


「俺らじゃ……無理や……」



「……そう…だな…」



「…辰巳…大丈夫やから……な?俺らも居るから…」


「あぁ……でも……」


「辰巳が気に病んでも仕方ないよ…。大丈夫…辰巳は辰巳の出来ることをすればいい…」


「……うん…」


「会長も、あんまり気に病んだらあかんで?……いずれはこうなっとったやろうし…」



―――――…


周りで声がする。



オカン……なっつー…ハルちゃんに……旦那……あとは…会長様も…?



……さっきはひどいこと言っちゃった

頭に血が昇って…


さいてーだ。




……でも…許せなくて……


それなら、私は何のために8年も留学してたんだろうって…

あの時、ほんとはみんなと別れたく無かったのに…


なんで?


どうして?





私、何もしてない……。





それとも、これは

あの恋から


逃げてた罰なのかな?




あぁ、今、自分が
何を言ってるのかも分からない。


何を叫んでるかも分からない。







『………!………しろ…!……!』




……誰?



聞き覚えのある声……




『……いっ!…っかりしろ!……!』



この声は………



落ち着く―――――



「おいっ!しっかりしろ!真里亞!!」





「レッちゃん……?」



あぁ…やっぱり……
レッちゃんだ…



だってこんな落ち着く声


レッちゃん以外にいないもんね――



  



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