「と、とりあえず、こうゆう時はレッちゃん…レッちゃん呼びに行こう!!真里亞、行こか」


「えっ!俺は??!」


「知らん。ここに居れ。ほら、はよ行くで真里亞!」


「あ、うん!」


パタン―


真里亞はそくささと悠美と出ていってしまった。



「………」「………」


残された二人は、ひそひそと話だす。


「……ハルちゃん…どうしてんやろな…」


「さぁ……幼児化したってゆうか…」



「うん…どっちかって言うと、ぶりっ子みたいってゆうか…ギャルとは、ちょっと違うしなぁ……」


「うん…」


「「んー…」」





菜月は考えながら、ふとハルの方を向く。

すると、




「!!!??」




ハルはハサミを手に前髪を切ろうとしていたのだ。





「ちょっ、ハルちゃん?!」



菜月はすかさずハサミを取り上げる




「なにするの?菜月ちゃん…」



ハサミを取り上げられショボンとするハル。
そんなハルに菜月は説教を始める。


「あんなぁ!お前はハルちゃんとは確実に違うねんから、勝手に前髪切ったり許せる訳ないやろ?!その身体はお前のんじゃないねんで!それになぁ……」くどくどくどくど―


10分ほど続いた説教を終え、ハルは泣きそうになりながら菜月を上目遣いで見る。


「………ごめん…なさい…」



「…い……いいけど…」



と、そこで放送室の扉が開かれる。



ガチャ―


「おう、釘山がどうしたって?」


「あ、レッちゃん!来たか!」


「ハルちゃんなんだけどな…」


「あっ!レッちゃんだぁ!」




ハルは辰巳が説明する前に声をあげた。


「………釘…山…?え…?釘山?……え?」



怜音は人格が変わってしまったハルを前に、戸惑いを隠せない。

そんな怜音を無視し、ハルは怜音の顔を除き込みながら言う。



「レッちゃん……私、レッちゃんは好きだよぉ?」


「はぁ?……お前、意味不明なこと言うな…っておわっ!」

ハルは意味不明なことを言うや否や、怜音にぎゅっと抱きついた。



「「「「!!!?」」」」



回りにいた4人も目を見開く。



「ちょっ!釘山?!離れ…」


「ヤです〜」



「…………どうしよう、ハルが怖い」


「やっぱ、何か悪いもの食べたんかなぁ…」


「取り敢えず、職員室連れていこう。」

「そだね。」



「ちょっ、待てお前ら、俺をこの状態のまま連れくつもりか?」



「当たり前やん。教師なんやから、それくらい我慢しぃや」


「えっ…ちょっ……えー…?」



  



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