「まぁねぇ…」


ハルはニヤニヤと笑いながら外を眺める。


「……また何か変なこと考えてんのか?ハルちゃん…」


「別に…変なことではないから安心して。」



「………」


辰巳は嫌な予感がして堪らないのだが、そこはあえて突っ込まずにいた。

と、そんな辰巳の表情を読んでか、ハルは言葉を放つ。


「…何かをするって訳じゃないよ?…ただ…そうなったらおいしいなと思ってるだけ」


「そんなこと考えてるハルちゃんが怖いよ…僕的には…」


「えー」


と、ハルと辰巳が話をしていると廊下が騒がしくなってきた。



キャーキャーとゆう黄色い声に『もうイケメン転校生があらぶったのか』と二人は頭の中で想像しながら廊下にでた。


と、そこに居たのは…



少し低くてハスキー声。
早口の口調。
抜群のスタイル。
そして何よりも女たらし。




そう。葵だ。





「葵じゃん。こんなとこまでどうしたの」


ハルはキョトンとしながら話しかけた。
隣で辰巳が『?!』とゆう顔をしても無視。


「おぉ、ハル!ナイスタイミング!!ちょっとかくまって!」


「なんで?」


「せんこーに追われてんの。」


「了解。こっちおいで…」


ハルは『せんこー』と聞くと、躊躇いもなく教室に入れた。

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