「えーっと、気を取り直して…」 蓮は少女の隣に並ぶ。 「この子は生徒会の新メンバーの依玖ちゃん。よろしくね」 「よ…よろしくお願いしますっ…」 依玖はペコリとお辞儀をした。 「あ…あと、会長様……時間が…ないです…」 「何かあるのか?」 辰巳は依玖の言葉を聞き、蓮に聞く。 「ん?あぁ…うん。新しい先生がくるから、その打ち合わせみたいな感じだよ」 「新しい先生?!何それ聞いてないぞ!」 「まぁ言ってないからね」 「新しい先生か……」 「受けかな?攻めかな?」 「真里亞……お前はそんなことしか頭にないのか……」 「そんなこととは失敬な!腐女子なら普通だお!」 「な…っ!」 真里亞と辰巳が話をしていると、依玖がまた口を開く。 「あ…あの……会長様…」 依玖がそこまで言うと、蓮は分かったと首を縦にふり、 放送室から出ていく。 「じゃあね!そろそろ行くよ。」 「はいよっ!依玖ちゃん、ばいばーいっ!」 真里亞は依玖に手を振り、そのまま放送室の扉を閉めた。 と、それまで黙っていたハルが口を開いた。 「依玖ちゃん……可愛い名前だね……」 「ハルちゃん…あんた、可愛かったら何でもええんか…?」 菜月はハルの行動と言葉にツッコミを入れる。 と、横からちゃちゃを入れる者が一人…。 「うちも可愛い子好きやで!」 「誰もオカンの話なんか聞いてへんねん!」 「何やと!もういっぺん言ってみい!!」 「だ・れ・も・オ・カ・ン・の・は・な・し・な・ん・か・聞・い・て・な・い・!」 「何やねんその喋り方!何かうざいわ!!」 「うっさい!!」 [*前] | [次#] [戻る] |