ハル達は桜の咲き誇る並木道を通り、学園の門へとたどり着く。



「毎年やけど、やっぱここの桜は綺麗やんなぁ…」


「ほんとにねー…」


「あんたら何しみじみしてんねんなー!」



菜月はしみじみと桜を見上げる悠美と真里亞に笑いながらつっこむ。



「菜月ちゃんはよく笑うね…」


「え、そぉ?ありがとう」



菜月は少し顔を赤くして照れる。



「すぐ照れるのも可愛いよな」



「うん、そうなんだよね。菜月ちゃん、顔は良いしね」


「こら、'顔は'って何やの'顔は'って」


菜月は自分の事を話す二人にツッコミを入れる。


「あ、気にしないで」


「いや、気になるから」


「何なに?何の話?」


「あれか?菜月は恋愛には疎いって話か?」


と、そこに桜を見上げていた悠美と真里亞が入ってきた。

菜月は悠美の言葉に即座に反応する。



「ち、違うわっ!確かに…っ…恋愛には疎い‥けど‥‥‥」


菜月は顔を手で隠す。


「恋愛の話するだけで顔赤くするって…」


「どんだけピュアやねん…」


「でもそんな菜月ちゃんも可愛いと思う」


「そうそっ!なっつーがモテる理由は照れ屋な所もあるよね」



五人は話ながら歩き、下駄箱へと向かった。






学園校舎 下駄箱前――


下駄箱前で五人は一度立ち止まる。

新学期とゆうことで、まだクラスが発表されていない。
生徒はクラスが発表されるまでは、中庭や廊下、部活やホールで待機など、各々自由に行動している。


放送部はと言うと…


「さて、と…それじゃあ放送室、行くか」



やはり、放送室。

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