ガチャ


「おーい、変態部ー。そろそろ舞台来いって生徒会長様が言ってんぞー」


「おい篠原。名前間違ってんぞ変態部じゃなくて放送部だ」


「こいつら変態だから変態部でいいんだよ啓」


入ってきたのは長身の男とそれより少し背の低い男。


「………変態部って…ひどくないですか」


ハルは青い顔で長身の男に話す。


「間違ってねぇだろ。なぁ、啓」


この長身の男は篠原玲音。
この学園の保険医兼心理学担当の教師だ。


「俺に振るな。つーかお前ら、ここで騒ぐんじゃねぇ!」


そして玲音より少し背の低いこの男は、この学園の数学担当の教師。


この二人は犬猿の仲とも言われているが、そこまで仲が悪い訳でもなく、何かといつも一緒にいるようだ。


と、辰巳が啓に頭を下げながら言う。

「すいません。こいつらが騒がしくて。」


辰巳は真里亞と悠美の頭を下げさせながら謝った。


「別に謝らなくてもいいでしょ。今この変態エロ眼鏡教師がこの放送部を変態よわばりしたし。先にそれを謝ってもらわないとねぇ……?」


ハルは先程の玲音の『変態部』発言を根に持っているようだ。


「まぁまぁまぁ、落ち着きや。な?」


「菜月ちゃん、止めないで。これはハルからレッちゃんへの当て付け…」


ハルは真面目な顔になったかと思うと、満面の笑顔を浮かべる。


「いや、からかいだから」


「ハ、ハルちゃん…」


ハルの発言に冷や汗をかく菜月だが、そんな菜月をよそにハルは玲音へと目を向ける。


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