「そろそろ俺が耐えられない」











カン、カン、カン、

軽快にはしごを登る。これから向かうはリクの部屋だ。今はニノも魚を捕りに潜っている時間。どうせあのさびしんぼっちゃまの事だ、一人部屋でパソコンとにらめっこでもしているのだろう。そこいくと俺はあれだ、心優しいご近所さんだぜ全く。


「あはは…」


ん?部屋の中から声が聞こえるな。しかもあいつの笑い声じゃね?先客とはいえなんか…ムカつく…


「ほら、しょーがないなぁほにゅは…」


窓から部屋の中をうかがうと、リクがほにゅとじゃれていた。なんだ、猫かよ。けれどその様子は、それはそれは普段のあいつからは想像できないようなデレデレっぷりで。


「ほーら、ほにゅほにゅ、こしょこしょこしょー」


ほわほわのカーペットの上で、二人…もとい一人と一匹が転げまわってはしゃいでいる。くすぐられている側のほにゅは気持ちよさそうに腹を見せてぐるぐると喉を鳴らしている。対するリクも横になって、自分まで気持ちよさそうに目を細め、俺には見せないような満面の笑顔を湛えている。ったく、親馬鹿ったらねぇな…初対面の時の拒否反応は何だったんだ、マジで。


「あははっ…くすぐったいよ」


今度は形勢逆転して、ほにゅがリクの胸の上に乗っかって、リクの顔をペロペロと舐め回している。小さな尻尾をちぎれそうな位に振って、可愛さ全開だ。


「こーらっ、やめろってば…」


もぞもぞとリクの襟元から毛玉が消える。ほにゅがリクのワイシャツの中を探検し始めたようだ…

って…え、なにそれ、ずるくねぇ?



「ふはっ、ちょ、ホントくすぐったいって!」

笑い通しでリクの顔が紅潮してきた。えっえっなに?なにこのAV!?俺がおかしいの??違うよね?健全な成人男性ならこうなるっていうか、えっ俺どうなってんの今!!


「ほら、もうおしまい!…ってて、」


服の中から無理やりほにゅを引っ張り出したから、つめを出してしまったようだ。ここからだと今ひとつ見えないが、リクの首にはきっと赤い筋がついて…って妄想ストップ!!俺、危険!!


にゃーん…


ほにゅが心配そうに鳴いた。ごめんなさい、としょんぼりした体だ。


「大丈夫だよ、」


ちゅ、とリクがほにゅの鼻にキスをした…所までは、理性を保てていた。リクがほにゅを抱き上げたその時、ほにゅがリクの首筋を舐めたのだ。


「…っあ」




ぷつん。




…わりぃ、リク。それから先のことは、よく覚えていない。















*ホントただの変態ですみません…でもほにゅ相手でも下になれちゃうリクおいしい^q^




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