episode.8


先端だけを口に含んで俺からの指示を待つように悦はこちらに視線を送る。
歯を立てずに口に咥えているだけでもきつそうだが、俺が何も指示を出す気がない事に気付くと、溢れる唾液を絡めてちゅぷちゅぷと音を立てながら亀頭からカリ首までを往復し始めた。

ぎこちない動きで健気にも頑張っているのは好感が持てるが、残念ながら見たいのは尽くす姿ではない。
俺は悦の頭を撫でていた手で後頭部を抑え込むと、そのまま喉奥まで自身を突き刺した。

「ん゛っ…!」

「噛むなよ。喉締めろ」

「っ…、うっ」

一気に喉まで性器を押し込まれたことで悦は苦しそうに嗚咽し、涙の込み上げた瞳で必死に俺に訴えるような視線を送っている。
苦痛に歪んだ顔が俺の興奮を煽っているという事など、彼女の頭にはない。

「んん゛っ、ぅっ…」

「はっ、苦しいなぁ、悦。可哀想に」

口いっぱいに性器を咥え込んだ悦の唇の端からは、だらだらと唾液が垂れ落ちてシーツに染みを作っていく。
俺は動くでもなくただその様子を暫く眺めた後、抑え込んでいた悦の後頭部から手を離した。
瞬間、悦は間髪入れずに性器を吐き出し、大きく咳き込んだ。
ぽろぽろと涙を溢して必死に呼吸を整えながら、濡れた瞳で俺を見上げる。

「はる、ちゃんっ…」

「…俺は、優しくないって言っただろ」

唇の端を吊り上げてそう言うと、肩で息をしている悦の躰を仰向けに押し倒し、そのまま膝を付いて跨いだ。
悦の躰を隠すシャツのボタンを上から順にひとつひとつ外していく。
少しずつ露わになっていく白い肌は、女性特有の曲線を描き、きめ細やかで艶めかしい。

「…ったく。少しも抵抗しないな、お前は」

すべてのボタンを外し終え、下着一枚だけを身に着けた悦が涙に濡れた瞳で俺を見つめた。

「はるちゃんだからっ、いいんだもん…っ」

「んなこと言ってると、もっと酷い目にあうぞ」

「いい…っ、はるちゃんにならっ…、だ、から、もう抜いて…おもちゃ…っ」

「まだ我慢しろ」

「っ…」

悦のナカで震え続けるローターの存在が余程お気に召さないらしい。
赤い顔で唇を噛み締める彼女に追い打ちをかけるように、俺は剥き出しとなった成長途中の膨らみへと舌を這わせた。
薄く色づいた乳輪をなぞり、控えめに自己主張する突起を口に含んで吸い上げる。
「んっ」っと甘い声を漏らして躰を震わせる悦を一瞥し、反対側の乳首も同様に吸っては舐めるを繰り返してはゆっくりと愛撫していった。

「やっ、ま、待って…、はるちゃん待って…っ、この間と…、全然ちが、うっ」

「…いつのこと言ってんだ?別の男と比べてんのか?」

「やだっ、やだっ…、変になるっ…」

「悦…、お前の彼氏いくつだ?タメか?」

こくこくと必死に頷く悦を見て、俺は深い溜め息を漏らした。

「すぐに挿れたくなる年頃の男と比べんな」

「うっ、っ…はるちゃ…、お願いっ…、抜いて、おもちゃ…も、やだっ…」

「…そんなに嫌か?仕方ねーな」

散々おとなしく言う事を聞いていた悦の懇願を受け入れ、俺は彼女の膝裏を掴んで脚を左右に広げ、その中心を覗き込んだ。
ぐっしょりと濡れた下着が張り付き、ブーッという無機質な機械音が悦のナカから響いている。

「漏らしたのか?ってぐらいびしょびしょだな」

最早意味を無くした濡れた下着を悦の脚からするすると抜き取り、隠されていた恥部を光の下に暴き出す。
とろりと蜜が垂れ落ちる割れ目から伸びるローターの紐を掴んで引っ張ると、ピンク色の塊が振動したまま悦のナカから吐き出された。
引き抜く瞬間に漏れ出た苦しそうな呻きに、スイッチを先に切ってやれば良かったかなどと冷静に考えた。

ぽとっとシーツの上に落ちたローターは、悦の粘膜に包まれて妖しく振動していた。





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