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「…俺に、泣き落としが通用すると思ってんのか」
瞳にいっぱいの涙を溜め込んで自分を見つめる蓮に、宮藤は冷たく言い放つ。
女の涙で動揺したことなんて、ただの一度もない。
今、この瞬間を除いて。
「…思ってないです、これは鼻水です」
蓮はぐすっと鼻を啜りながら、視線を横に逸らした。
今も尚捲り上げられたままのスカートは、彼女の剥き出しの太腿を晒す。
濡れた瞳でちらりと宮藤へと視線を送る姿に見え隠れする恥じらいが、一人の教師の心をほんの僅かに動かした。
彼女の真剣さに絆された…とでも言うのだろうか。
「……分かったよ、お前が本気だってことは。俺も一教師として、お前の質問に本気で答えてやる」
宮藤はそう言って不適な笑みを浮かべると、目の前にいる蓮の腰を掴んで引き寄せた。
「え、あ、先生?」
椅子に座ったままの宮藤の元へと引き寄せられたことに蓮はかぁっと頬を赤く染めると、戸惑ったように瞳を揺らした。
「お前が知りたいこと、教えてやる。その代わり、分かったらすぐに帰れよ」
「…う、うん」
「…スカート、そのまましっかり持ってろ」
呟くような低い声に蓮が小さく頷いたのを合図に、宮藤の手は彼女の純白の下着へと伸びた。
「っ…、」
宮藤の指が下着の上から陰部に触れると、蓮は躰をびくりと震わせた。
二本の指が割れ目をそっと撫で上げる。
「…ここ、分かるか?この窪み」
「…あっ、」
割れ目を二、三と行き来したあと、くっと指を膣の入り口である窪みへと押すように食い込ませる。
「ここがお前の入り口。ここに、男のものを挿れてもらえばいい」
宮藤に触られた部分がほんのりと熱を持つ。
「…まぁ、お前が初めてだって言うんなら、こっちも知っておいた方がいいかもな」
「あ、やっ…な、なに」
窪みから指を上へと滑らせ、小さく膨れた突起を撫で上げる。
得体の知れない痺れが躰を駆け抜け、その初めての感覚に蓮は不安気に瞳を彷徨わせた。
「核だよ、お前が気持ちよくなれるところ」
「っあ、せ、せんせっ…、それ、だめ…」
指の腹で強弱を付けて陰核を何度か擦ると、蓮は首をふるふると小さく横に振った。
思わず逃げるように引いた腰をぐっと宮藤に掴まれ引き寄せられると、スカートを持つ手に汗が滲んだ。
「っ、せんせ…」
「ほら、濡れてきた。お前が気持ちよくなれば、こうして濡れてくる。しっかり濡らしてもらった後に挿れてもらえよ。初めては、痛いらしいからな」
そう言うと陰部を撫でていた宮藤の指がふと離れ、蓮は僅かに呼吸を乱して突然なくなった指の感触に戸惑う。
何か物足りないような、そんな感覚が押し寄せる。
「…やめろ、そんな目で見てもこれ以上は無理だ。俺にも抑えなきゃならない欲ぐらいあるからな」
「…先生も、我慢してる…?」
「この程度じゃまだまだ俺は勃たねーよ、お前のエロい素質は認めてやるけど」
口角を上げて笑う宮藤を横目に、躰に残った疼きがじわりと広がるのを蓮は感じていた。