〜初めて見る後輩〜 全38P

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こちらは、再びの清水家………。

夕食中の大河からの話を聞く為に、食事が終わるのを自室で待つ薫の姿があった……。




「一体……携帯がなんなんだよ……?持ち歩けとか言ってたけど……あたしってば、つい放置しちゃうタイプなんだよなぁ……」




面倒そうに言いながらも、しっかりと自分の携帯を手に持ちベットに寝転がっている薫。

そこへ………



〜♪〜〜〜♪♪〜〜〜


ドッキイイィンン……!



鳴り響いた携帯の着信音。ちゃんと予測していたはずのこの出来事にも関わらず、薫の胸が大きく弾けた。




「ひゃ、ひゃああああ〜〜!?な、鳴った……!?ちゃ、着信って……だ、誰からっ……!?」




飛び上がるようにベット上で上半身を起こした薫は、超焦りながら携帯の画面を開く。

と……そこに表示されていた見知らぬ携帯番号によって、薫には不審な表情が浮かぶのだった。




「え……な、何、この番号……?間違い電話かな……?でも………」




普段なら、まず出そうにはないこの状況……。だが、なにぶんにも先程の大河の言葉が気になる。

そして、まだ携帯が鳴り続いている事もあり、ようやく応答する気になれた薫の指が着信ボタンへと伸ばされた。



ピッ………



「も……もしもし………?」

「お……清水か……?なんだよ、ずい分と出るのが遅せぇから切ろうとしちまったぜ」

「…え…………」 



(う、うそだろ……?こ、この声は………)




思いもしない……そして忘れるはずもない声を聞き、驚きで無言になってしまった薫……。

そうはなりながらも、今聞こえた声を脳内でリピートしながら再確認し始めた薫に、吾郎からの声が再度かかる。




「れ……?なんだよ、おい……!なんで黙ってんだ……?お前……清水なんだよな……?」

「ほ、本田っ……!?も、もしかして、本田なのかよっ……!!?」




いつもの呼び名を、かなりの大声で叫んてしまった薫。

その為に、薫の声の大きさに驚いた吾郎からも、大声での文句が返される。

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