時間というのは残酷だ


楽しい時間、充実した時間がすごく短く感じるのは何故なのだろうか


いつの間にか
時間が経って日にちが経って

気付いたら

もう、終わろうとしている


ずっと続けばいいのにと願う


けど、無常にも時刻は進んでいく


それが世の常で

ずっと壁にぶち当たらずに生きていくなんてできないんだ


ただそれに面と向かうのが辛いだけ


逃げ出したくなるし、投げ出したくなる


でも、それでも、
立ち向かう時が来たんだ




『なあ、終わったか?』


『終わってませんけど』


学生の夏休み後半の会話の定番、
誰でもこのような話をしたことがあるだろう




『おい、そこぉ!!集中しろ!』


『はい…すみません』

『うーす…』


そう、立ち向かう時がきたのだ


夏休み終盤戦

自分 VS 課題


部活の帰りに
開催される勉強会改め「課題片し会」本日5日目である。



『普段のテストで取れないなら、課題だけはちゃんとだしておけ』

『協力すれば1週間もかからないはずよ』

『写せるやつは写したらいいッスよ』


などのたくさんのアドバイスを受けつつ

この帝光バスケ部2年生、
後のキセキの世代は
現在必死に勉強に励んでおります。



『青峰くん、1つだけでいいですから早くやっつけてください』


『だから勉強は無理だっt『早く殺ってください』


そして黒子の殺気が満ちている。理由は簡単だ。

かなりの量の宿題を出される中学2年生の課題を2人でやるからといってバカと並で効率よくいくはずがない。

ということで自ずと役割分担を決めることになる

出来るだけ得意科目を担当するとなると

黒子は読書好きだからという理由で一番やっかいな読書感想文を2人分である

青峰は答え丸写し実行中



黒子が青峰の分を終わらせてるのに対して、青峰は答え丸写しだけだというのに全くはかどっていない

『あー…ったく、何でこんなことしなきゃなんねーかな』


明らかに青峰もキレる一歩手前な雰囲気



この2人の監視役として

黄瀬、緑間、桃井の3人は
ここ最近の2人の相性の悪さに見かねた赤司が3人に命令し強制参加することとなった

もちろん、3人はすでに宿題を終わらせているので手伝うのみである


『でも意外っスねー、青峰っちがやってないのは何となく予想通りっスけど、黒子っちも何も手つけて無かったなんて』


『部活についていくだけで必死だったんです、皆さんが化け物過ぎるんです』



『テツくんはいいけど、大ちゃんは部活終わってからも外に遊びに行ってばっかりだったじゃない!』


『うっせーな、夏休みといえばセミ取りだろ、バッカじゃねーの、さつき』


などの雑談なのかケンカなのかにより全く勉強に集中できていない

そんな中で黒子と青峰の宿題を黙々と解き続けていたキセキのオカンの一言により、場は雰囲気を変えたのだ


『うるさいのだよ。…分かっているのか、明後日には学校が始まる。が、その前に明日までに終わらせなければここにいる全員地獄のペナルティなのだよ…』


『『『『…………』』』』


そう、赤司様に逆らえる者はいない。

すなわち今日しかやる時間はもう残されていない。


『やるしか…ないっスね…』


『ケンカしてる暇なんてないよね、集中しなきゃね』


『…頑張ります』


『…くそっ…やるしかねー』




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その後、皆まるで部活中かのような集中力を見せ次々に自分の担当の課題を終わらせていった

午後7時を過ぎた辺りで緑間が終了し、

それに続き、黄瀬、桃井も午後8時を過ぎる前に終わらせた


ここで3人とは別れ、

青峰、黒子の2人は
ファミレスから青峰宅へと移動した


結局全て終わったのは
午後11時を少し過ぎたころだった




『終わったー…オレこんな勉強したの初めてだわ』


『…青峰くんは答え写してただけでしょう?』


『まぁなー』


『3人には感謝しなきゃだめですね』


『…あーそうだなー』


『あと、赤司くんも…』


『いや、赤司は別に手伝ってくれてねーし、』


『まぁ、そうですけど…』


『あ、…あの、青峰くん…今日泊まっていいですか?』
『まぁ時間も時間だしなー、家に連絡しとけよー』


『はい、すみません、ありがとうございます』


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という訳で、青峰宅お泊まり会が始まった

といっても
部活と勉強疲れもあったので

家の了承を得てから、
それぞれ風呂に入り、

あとは寝るだけ…という状態だった。



『青峰くん、もう寝ますか?』

『あぁ、疲れてんだろ?』


『……でも…あと2分だけなんか話しててください』


『はぁ?なんだよ、それ』


『…じゃあ、今年の夏の思い出は何ですか』


『いや、そんな棒読みで聞かれてもな…』


『思い出は?』


『んー…やっぱバスケじゃね?』


『…ホントに青峰くんはバスケしか頭にないんですか』


『別にいいだろ、好きなもんは好きなんだから』


『青峰くんらしい答えですね』


『何だよ、それ。…ほら、もう寝ようぜ、明日も部活だろ?』

『………青峰くん、』


『何』


『お誕生日おめでとうございます、青峰くん』


『…あ、え?』


『いや、だから今日誕生日ですよね?』


『…あぁ、そうだな、…ありがと、テツ』


『…それじゃあ寝ましょうか、おやすみなさい』


『…おやすみ』




(青峰くんの誕生日を一番に祝いたかったんです)

(…なんかすげー照れるんだけど)






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HappyBirthday青峰くん!!
1日遅れたけどね…ごめんなさい
ピュア峰可愛いです。帝光中2は周り公認夫婦期じゃないですかね。

assignmentは「課題、宿題」って意味です。


2012*09*01


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