『おっはよー真ちゃん、ってそれ昨日のやつじゃん』


―――――――


というのも、昨日の帰りのことである


キセキの世代ってやつは何か引き寄せる力でもあるのだろうか


『あれー?ミドリン?』


と話しかけてきたのは桐皇マネージャーで元帝光マネージャーでもある桃井さん


と、一緒にいるのはあからさまに不機嫌な顔のキセキの世代エース青峰


『やっぱりミドリンじゃん!久しぶりー!…でもないか、それと高尾和成くんも、こんばんは』


『…!さすがは情報収集のプロっスねーオレのこと知ってるなんて光栄だわ』


こっちに話振ってくるのは意外だったが

もっと意外だったのが


『ソイツが緑間の相棒か?』

という青峰の発言に


『あぁ、今日は勝ちに来たのだよ』

という真ちゃんの発言


『…え、何かするの?』

というかキセキの世代が集まられるとオレの立場が無いというか…マジ入りずらいんだけど


しばらくすると

『どうもっス』

『すみません、遅くなって』

黄瀬、黒子と続いてやってきたのだ



『じゃあ、今日は「1000円でクレーンゲーム対決」の日だからゲーセンに行こーう、おー!』

『…え、ちょっと待って真ちゃん、何?これ』

『だからクレーンゲーム対決なのだよ』


いや、全然わかんない。キセキの世代ってバカなの?というかオレこの場に必要なくねえええええ?



という結局意味の分からない対決に巻き込まれた結果


1位 12個、黄瀬・黒子チーム
2位 5個、青峰・桃井チーム
3位 2個、オレ・緑間チーム


で負けました、

正直悔しい以前に本当によく分からない時間だった


終わった後、真ちゃんに聞いたところ赤司ってやつに言われたかららしいが謎が深まるばかりである。


―――――――


その時にゲットしたカボチャのマスコットを今日真ちゃんがカバンに付けていたのだ


『今日のラッキーアイテムなのだよ』


『マジで?タイミング良すぎねぇ?』


『…』うるさいのだよ、高尾と
いつもの調子で言い切られ、


朝練へと行ってしまった背中を見送る


一緒に着いたのに着替えんの早えーな、

なんて思いつつ

先に向かってしまった真ちゃんを追いかける


朝練中にもしつこく聞いたがまるで無視だし



『あの大坪さん、今日のおは朝って見ました?』

真ちゃんが話さないなら他人に聞いてみるしか無い
という単純な作戦に出てみる



『あぁ見たぞ?確かさそり座は…』


『あぁいや、…緑間の今日のラッキーアイテムって何だったか分かります?』


『…ん?あぁアイツ今日はラッキーアイテム持ってきてんのか?』


『…?どういう意味っすか?』

『いや、確か「大切な人からもらったもの」だったからな』


『…へー、そうっスか、ありがとうございまーす』



これは期待してもいいのだろうか、

今日真ちゃんは目立ったラッキーアイテムは持っていなかった

小さいものという可能性も無くはないが


今朝、
本人が“カボチャのマスコット”がラッキーアイテムだと言っていた


しかもそれは昨日“オレ”が取ったものだ


だったら……



『真ちゃん!』


『…さっきからうるさいのだよ』

『うん、オレも真ちゃんのことすっげー大切だから!』


『…!だ、だからうるさいと言っているだろう!』


『照れんなってー』



今日は真ちゃんが自分で言ったも同然なんだから認めればいいのに、

ほんっと素直じゃねーやつだ


それでも、今日はぜってー認めさせてやる




―――――

高緑ね。真ちゃんクソ可愛いと思うんだ(笑)
緑間くんは頭いいけど、ちょっとバカなところがあると思う訳ですね。そこを見逃さないのが鷹の目の高尾ですよね。


neverthelessは「それにもかかわらず、それでも」って意味です。


2012*08*22


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