Kibana

- kibana Only -
「…明日、仕事になった」
「あら」
「本当にごめん」
「気にしてないですよ」
「オレ様めちゃくちゃバトル強いし頭もキレるイケメントップジムリーダーの癖に、恋人とのデートの約束ひとつ守れないなんて情けねぇ!」 ウワッ
(泣き崩れてる)
「う、うっ こんなオレ様だけど、変わらずに愛してくれるかマイハニー」 にじり寄り
「はいはい、大好きですよダーリン」 ちゅう
「いっぱいちゅき」 ぎゅう
____「荒れくるえよオレのパートナー! スタジアムごとヤツを吹きとばす!」
____「キバナ選手、ここでキョダイマックスの手札を切ったーーー!」
(テレビに出ているこの野獣的イケメンはどちら様…?)
「うらら♪」 お気に入りのタネをロースト
(わたしと一緒にいる時とは正反対、なんだろう この既視感…)
「う~う~ うら?」 おさらをひっくり返しても次のタネが出てこない
(わたしと一緒にいる時のキバナさんと、テレビやファンに接している時のキバナさん… 同じ人なのに、違う顔…)
「ぐるるる」
「え、どうしたのモルペコ うわっ」
「ぐらっ」 はらぺこもよう
「もう食べちゃったの、仕方ないなあ これで最後だよ、あんまり食べると太っちゃうんだから」 ニュータネ
「うら!」 にっこりぺこ
「本当にコロコロ変わって… ん?」 ピコーン
「アイムホ〜〜ム! ミシャ、いま帰ったぜえ〜!」
「あ、おかえりキバナさん ディナーの準備できてるけど、先にご飯食べる?」
「食べる食べる、オレ様ミィの作ってくれた料理大好きだもん。ちゃちゃと着替えてくるぜ」
「あ、待ってキバナさん うらら〜」
「うらら〜?」 首傾げ
「うんうん」 満足
「???」 またしても何も知らされていないキバナ・バルシア
「うん、うん わかった、じゃあ来週ね うん、おやすみ はあ」 スマホを置く
「… 電話終わった?」 ひょっこりキバナ
「フリャリャ?」 ひょっこりフライゴン
「ん、終わったよ。 電話している間、静かにしてくれてありがとうね」 フライゴンなでなで
「ルルル」 フライゴン は 気持ちよさそう だ !
「なんだか浮かない顔してるぜ。従姉ちゃんからの電話だったんだろ、なにか困ったことでもあったのか」 隣に腰掛けて、ミシャの背に腕を回し引き寄せてよしよし
「うん、困ったというか。…旦那さんが、ちょっとした事故にあって入院しちゃったみたい。それで、代わりに息子さんの予定に付き添ってくれないかって」
「予定?」
「うん、スカウト活動。来週の木曜日に、ワイルドエリアで3日トレーナー研修を受けるんですって。希望者はトレーナーカードを保持している親族同伴が条件で、…姉さん、ポケモントレーナーじゃないから…わたしに付き添ってほしいってはなしだった」
「ああ〜… もしかして、そのスカウトってキルクス・ハット?」
「そうだけど、え、知ってるの」
「うん、オレ様スペシャル・コーチ。キルクス・スカウトはメロンさんの担当だが、WAのナックル丘陵の現地研修ってことで、オレにお鉢が回ってきたんだよ」
「へえ…、そんな偶然あるのね」
「っそ。だから、困ったらオレ様もフォローするよ。他に何か不安な事は、お嬢さん?」 ちゅう
「わたしトレーナーとしては未熟で、WAで親戚の子をきちんと守ってあげられるか不安だったの、…だけど、あなたがいるなら安心」
「リャ!」 抱き合っている二人に頭をずぼーっ
「ええ、そうフライゴンもいてくれるのでしょう。何も心配いらないわよね」
「おう、フライゴンも当日はよろしく頼むぜ」
「リャア!」 ま か せ ろ !
ドラゴン ユニフォーム を 手に入れた !
「じゃーん」
「おお、オレ様のユニフォーム!」 うれしそう
「うん、漸く手に入れたよ…。もう再販の度に大激戦で、もう一生手に入らないかと」
「オレ様に言ってくれれば直ぐジムの在庫持ってきてやるのに、お前『こういうのは自力で手に入れないと意味がない!』って頑張ってたもんなあ」
「漸く願いが通じたよ…、まあMサイズが即完売しちゃって、ひとつ上のLサイズなんだけど」
「ああ、ミィは細っこいから、もしかしたらズリ落ちちまうかもな、とりあえず試着してみたらどうだ」
「え、あ。うん、じゃあちょっと着替えてくる」 いそいそ
「おう」 さり気ない誘導が成功した者のガッツポーズ
~お着換え中~
「き、着替えた…けど。あの、うん、本職の人を前にコスプレしているみたいで、は、恥ずかしいかも」
「はあ?」 可愛すぎか?
「うう」
「恥ずかしがることねぇよ、こっち来て見せてくれ! それと、オレ様のサポーターはみんなそれ着てスタジアムに応援しに来てくれるから、」
「そうなの」
「そうそう、ほら恥ずかしくねぇだろ」
「う、うん…」 もじ
「ああ、マジ似合ってる。なんか感動だわ、もうホント身も心もオレ様のもの〜って感じで」
「じゃ じゃあ、つぎの公式戦、これ着て応援いく! 一緒に、応援タオルと、スティックバルーンも買ったの」
「準備万端じゃ〜〜〜ん。なら、オレも次の公式戦は特別気張らねえとな。んじゃ、記念に一枚撮ろうぜ カモン、ロトム!」
「ヂヂヂッ」 素早く参上、キバナ様のスマホロトム
「あ、てかオレ様もユニフォームに着替えてくるわ」 ダッシュ
「えええ」
二人で仲良く写真を撮ったが、どうみてもトップジムリーダーと駆け出しファンのツーショットにしか見えずミシャは苦い顔をしていたが、キバナは嬉しそうにその写真を待ち受け画面に設定した。
キャンプでカレーを作っているよ
「くんくん」 尻尾ぶんぶん
「もうちょっとでできるからね、ヌイコグマ。キバナさん、ゴハンの準備は おっと、」
「もう出来てるぜ、ハニー!」 足元ずりずり、筋肉ばきばき
「ヌメエ〜」 縄の玩具がじがじ ぐぐぐ
(150キロのドラゴンポケモンと引っ張り合いっこしてる…)
「くうん!」
「お、ヌイコグマもやるか?」
「♪」 やる気じゅうぶんな顔
「まってまってまって、キバナさんの腰が死んじゃう。ほら、カレーできたから食べよう!」
「ご飯の時間だってよ、マイガール! プレイの続きはまた後でな」
「きゅるん」 きょとんとした顔
「オレ様のヌメルゴンが今日も世界一かわいい。ヘイ、ロトム!この可愛い子ちゃんを撮ってくれ、今日アップする一枚はこれで決まりだぜ!」
「インフルエンサーって大変だねぇ。はい、サンダース味見して、美味しい?」
「ギャッ!」 うめー!
「オレ様もオレ様も」 どしどし
「ヌーヌー」 どしどし
「わ、腹ペコドラゴンが二匹きた」
「なあリョウタ」
「なんでしょうか」
「オレ様ってこわい?」
「え、と、突然どうしたのですか」
「いやさあ… 最近ジムにメンテに来てくれている人いるだろう」
「〇×エネルギー社のジョンさんですか」
「いや、ジョンじゃなくて」
「では、肩にいつもデデンネを乗せている女性の…、ミシャ・シノノメさんでしょうか」
「そう! あの、ほら アイツちっけぇから」
「まあ確かに、小柄な方ではありますね」
「オレがさあメンテンナンス室いくと、なんか緊張した顔をするっつうか」
「客先のトップが来たら誰でも緊張するでしょう」
「ああ〜そりゃ、そうかも、だけど…。なんか、ビビってる感じで」
「お気に触るようでしたら、担当を変えるように伝えますか」
「いやいやいや、そういうんじゃなくて! アーーー、これから長い付き合いになるかもしれねぇだろ、だからオレ様としてはもっとこう…、仲良くなりたいというかだな、」
「…なるほど。では、食事会でもしましょうか。三日後にメンテナンスが終わりますので、その労いという形なら不自然ではないかと」
「ナイスアイディア! リョウタ、お前天才だな 流石オレ様のジムトレーナー!」
「…ごほん」 満更でもないリョウタくん
(…リョウタ、本当に意味わかっているのかしら) 通りすがりのレナちゃん
(鈍感…) 頭がいたいヒトミちゃん