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Grusha,Pepper,Dande,Hassaku





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Hassaku Pepper Aoki Grusha



グルーシャ | 余花かをる

自動販売機の前で買うかどうか迷っていると、後ろから伸びてきた手がチャリンと小銭を入れる。

「どれにするの」
「え、ぐ グルーシャさん」
「ほら早く、次ぼくも買うから」
「でもあの、お金」
「いつも差入れくれるから、お礼。それともこれじゃあ、足りない?」
「い、いえ では…いただきます」 ガチャコンッ

「なに味にしたの」
「ソーダフロートです、これお気に入りで」
「ふーん」 ペリペリ
「なんとなくグルーシャさんに似てませんか、この色あい。ほら髪の色みたいに」
「……………………………、それって。つまり、ぼくを食べことにハマっているってこと?」
「ごぶ」 吐き出しそうになるのを全力で堪える
「フーーーン」 もぐもぐ
「ちちちち ちがいます、そういうつもりじゃ 他意はなくて…!」
「別に焦って否定することなくない。ぼくはかまわないよ、君になら食べられても」
「え」
「まあ、その時は…君もぼくに食べられる覚悟をしておいて。黙って食べられてあげるつもりはないから」





ペパー | 酒と塩に傷痕を浸す

「ペパーさん、今日なぜデートの予定をキャンセルしてお家に来てもらったか解りますか」
「…」 正座
「こちら、昨日の夜10時にあなたと交わしたポケラインの履歴です。一分も置かずに「どこにいるのか」「なにをしているのか」「どうして返事がないのか」のラッシュラッシュ、連投ラッシュ! さて、ここで問題です。このラインのどこか問題でしょうか」
「俺のラインに気づかず呑気に風呂入っていたミシャが悪いに一票」
「ちがうでしょ、もー!」
「大体なんで風呂に1時間2時間も入ってんだよ、のんびりちゃんか!」
「いくら彼氏だからって、お風呂の時間までとやかく言われたくありません!」
「か、 カレシ…!」 ジーン
「心配性なのは知ってるけど、少しずつでも直してもらわないと困るよ。これから先ずっと、わたしが数時間いなくなる度にこんなことするつもり?」
「…」
「信頼してよ、それにそんな数時間で人はどこかに行っちゃうものじゃないよ」
「……いっちまうから、心配してんだろ」 ボソッ
「え?」
「…んでもねぇ、あーーーこの話はやめだ、やめ!なあ、折角だからメシは外に食いに行こうぜ。うまいディナーとスイーツ食べて、仲直り。後はいつも通りだ、」
「いつも通りって、ねえペパー。わたしの話聞いて、」
「聞いてるよ、俺も… あーー、時間はかかるかもしんねぇが、少しずつ…」
「…」
「…わりぃ、もう少しだけ時間をくれ。やっぱり、すぐにってのは無理だ」
「……はあ、もう」 ぎゅう
「!」
「しょうがないから待ってあげる、本当に図体ばっかり大きな困ったちゃん」
「___ありがとうな、ミシャ」

Tips !
原作が根深いトラウマになっているタイプのペパー






ダンデ | 収集癖もほどほどに、

「ダンデさん、また帽子買ったでしょう」
「ぐ」
「わたしお願いしましたよね…帽子買うのはかまいませんけど、部屋に納まる程度に断捨離してって。そうでなければ、わたしの家ではなくご自分の家に置いてくださいって…」 ジトォ
「あ、 アア! 覚えてるゼ!」
「目が泳いでますよ」
「ぐぬぬ」
「買うなって言っているわけじゃありません、ダンデさんの数少ない趣味ですし。沢山稼いでるんですから、自分のお金を好きなことに使ってもバチは当たりませんもの」 しょんぼりダンデの頭なでなで
「ミシャ…」 ジーン
「けれど」 頭がしっ
「ぐぶ」
「それとこれとは、少しお話がちがうんですねえ。あなたはわたしのアパートを帽子でいっぱいにする気ですか、ここはあなたの大きなマンションと違って狭いんです。なにせお休みの度に遊びに来る彼氏さんが、あれこれ色んなものを置いていく!から!」
「あ、そうだ! こういうのはどうだ、ミシャも俺の帽子を使ってくれてかまわない! 好きなものを何時でも、それなら共有の衣類ってことに」
「なりませーーーん!」 ピシャーン
「ぐうう」
「もう、もう! どうしていつも聞き分けが良いのに、だらしないの。困ったチャンピオン、言うことを聞かないと出禁にしますからね」 ほっぺをぎゅうと摘まんで詰め寄る
「う うう こ、こんな風に怒られるのは…ティーンズ以来だぜ…」
「ミブリムちゃん」
「シリリン」 ポンッ
「サイコキネシスでその人を摘まみだして」
「待て待て待て っ、バリコオル!」 サイコキネシスで浮き始めた体に焦ってボールを投擲
「タ タタッタ タ」 氷のステッキとタップダンスでサイコキネシスを操りトレーナーを脱出させるバリ優秀オリ
「む ミブリム、あくのはどう!」
「なんでそんなもの覚えてるんだ!? バリコオル、サイコキネシスで軌道を逸らせ!」
「そんなのなしです!」
「ふっふふ ミシャ、俺が誰か忘れてもらっちゃ困るぜ。このガラルの無敵のチャンピオン相手に、ミブリム一体でどう攻略するつもりだ…!」
「…」 プチーンッ 無言でダンデに詰め寄る
「お、な なにを _____ひっ 」 二歩三歩下がるダンデにがばりと抱き着くミシャ、そして____思い切り脇をくすぐる

「アハハハッ ハッ やめ、 そこは、 」
「…それで、無敵のチャンピオンがなんですって?」
「ヒッ うぐっ、ま 待ってホントに やめてくれ」 擽るミシャの手をがっしり掴んで抵抗するダンデ

【観客席】
優雅に紅茶を飲むバリコオル
ポップコーンを食べるミブリム

「…あら、ダンデどうしたの? 顔が真っ赤ですよぉ、そんなに一生懸命抵抗して…ガラル最強のトレーナーが、ちょっとわき腹擽られた程度で情けない」
「っ ほんとに、君は___!」
「てい」 ダンデの足を引っかけようとする
「ム ぐっ」 勘づいて堪える
「__」 油断した隙に手を振り払おうとするが許されない
「__」 完全に封じこんだことで満身の笑み
「…甘いんだなあ」
「へ      ひ 」 背伸びしたミシャがかぷりと首に噛み付いて、舌先で首元を擽られたダンデはそのまま力が抜けて以下暗転



「これに懲りたら、わたしに逆らわないことです」
「ふう はあ、 はあ… ぐう、クソッ」

首元を舌責めされてすっかり腰砕けになったダンデを前に、レフェリーバリコオルが勝者ミシャの腕を掴み上げる。ミブリムが楽しそうにダンデのお腹の上でぽんぽん跳ねて、トレーナーの勝利を称えたのでした。チャンチャン。





ハッサク | 花束を君に

「あ」 ボロボロのハッサク青年
「あ」 偶然通りかかったミシャ

「まあたケンカしたんですか」
「違う、あれは断じてケンカなどではない! アイツ等の行動には道理がなかった、それを親切に指摘してやったというのに殴りかかってくるから。こちらも同じ方法でコミュニケーションを取っただけだ!」
「それをケンカっていうんですよ、あと声が大きいです。わたし吃驚して心臓止まっちゃうかも」
「むっ それは…いかん、な」
「でしょう。だからもう少し声は小さくて、仲良くお話しましょう」
「うぐぐ すまん、でした」
「ふふ、声は小さくしてくれても言葉遣いまで変えなくていいのに」
「…お、まえの相手は、なぜか調子が狂う」
「わたしフェアリータイプ?」
「知らん、お前はポケモンではなく人間だろ」
「面白くない答え、なんでもかんでも四角いのも困りものね」 ハッサク青年の頬についていた汚れを拭う
「っ、 おい、そんなことをしたら服に」
「あらやだ、ほんとう」
「ほら、言わんこっちゃない」
「困ったなあ …弁償、してくれる?」
「はあ」
「だってあなたの血でしょう、責任はあなたがとるべきではなくて」
「な、俺に触ったのはお前だろ」
「あなたが逃げなかったから」
「はあ!?」
「このブラウス高かったのにい、なあ〜?」
「ぐぐぐ …べん、しょうすればいいんだろう」
「ふふ、ええ。 ああでも、自称音楽家志望の無職ハッサクくんには無理かあ!」
「」 カッチーン
「ごめんなさいね、気にしないで。これくらい、どうってことないから。じゃあ、またね」
「〜〜〜〜っ おい!」 去ろうとしたミシャの腕を掴む
「きゃあ」
「誰が無理だって!? そのくらいの金、俺だってどうとでも」
「あら、どうやって」
「ちょっと、待ってろ!ここを一歩も動くんじゃないぞ、いいいな!」
「かまわないけどバトルはダメよ」
「な」
「だってバトルじゃなくて、音楽で食べていけるようになるんでしょう。それなのに困った時ばかりバトルに頼るなんてダメ、そんなの道理じゃないもの」
「___、 ッ ___ !」 口パクパク、もやもや〜
「…ふふ、本当にあなたは……からかいがあって面白いわあ!」 ニッコリ
「やっぱりそうかこのクソ×××!!!」
「あらやだお口が悪い、ふふブラウス代はあなたが一人前に稼げるようになるまで付けておいてあげる。だから頑張って、はやく立派になってねハッサクくん」





「なんて、言ったこともありましたけど。まさか四天王になっちゃうなんてねぇ」
「むっ ミシャ、昔のはなしは…その、」
「ふふ、でもそういうところは昔のまま。わたしね、あなたが困る顔が一番好きなのよ、知っていて?」
「…頼むから、あまり小生を困らせんでくれ。そんなことをせずとも、小生の頭はいつもあなたのことばかりですゆえ」

Tips !
二十代パルデアに来たばかりのハッサク(ヤンチャ)が、ちょこっと性格が悪いとあるお嬢さまに一目惚れして情緒と一緒に人生めちゃくちゃにされるはなし


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