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Matsuba,Daigo,Hassaku,Pepper,Aoki,Grusha





Main | Matsuba Daigo
Hassaku Pepper Aoki Grusha



マツバ | 裡を抉る

「ジムの改造をしたんだ」
「へえ」
「試運転したいからジムに遊びにおいでよ」
「わたしで何でもかんでも試そうとするの止めよう?」
「まあまあ」
「ゲッゲゲ」
「誰か助けてこの人頭がおかしい! イヤーーーー!」

前の見えない暗闇で足を竦ませるミシャを見て、大変満足そうにしているマツバにエンジュジムの老齢のトレーナー陣は大変ほっこりしたとかなんとか。





ハッサク | 白妙の背

ザアアア

(雨止まないわねぇ…、酷くなる前に帰ってきて欲しいけれど)
「クン」
「あら、パピモッチどうしたの」
「…パフ、パ〜ウ!」 起き上がってトテトテと玄関へ
(もしかして)


「ただいま帰りましたですよ!」
「おかえりなさい、あなた。やだ本当にびしょり…、レインコートを持って行かなかったんですか」
「はっはは、あれを着ると上手く走れませんから」
「だからって、もう若い時とは違うんですからあまり無茶をしないで。___はい、タオル、バスルームも温めてありますからね。 パピモッチ、この困った人が逃げないようにお連れして」
「パフ!」


「結局、嵐の日以外は毎日ランニングしていますね」
「ポケモンバトルは体が基本、体力の衰えを理由に若いのに負けるつもりはありませんよ。小生はまだまだ現役ですからして」
「でも年末年始くらい休んでも」
「心配せずとも、本当に大事な日は休んでいますよ」
「わたしの誕生日以外に、そんなの見たことありませんけど」
「十分だ、小生にとってそれが何より一番大切な日でありますから」
「…もう、いくつ歳をとっても自分勝手で真っ直ぐなところは変わりませんね」
「苦労をかける」
「もう慣れっこです、あなたはゆっくり朝ごはんを食べて。____今日もハッサク先生をよろしくね、フカマルちゃん」
「フルッカー!」





ダイゴ | 磯の鮑の片思い

「ミシャ、困った」
「どうしたんですか」
「指輪が抜けない…」
「え、」
「どうしよう」
「えっと、取り敢えずわたしが抜いてみましょうか。自分だと変に力入って抜けないことありますし」
「うん、頼むよ」 手を差し出すダイゴ
「では、うーん…抜けないですね」 グッ グッ…
「そうなんだよ」
「手の力抜いてください」
「…抜いた」 さわさわ触れるミシャちゃんの手に背筋がざわつき始める
「抜いてください、もっと」 グッ
「ぬ、抜いてるよ」 抜こうとしていつになくぎゅっと自分の手を握るミシャちゃんに上がり始めるバイブス
「もっと」 ッグ
「う、 ぐっ…!」 ちょっとまってこれなんか見ようによっては恋人繋ぎじゃないny
「どうして逆に力入るんですか、抜くんですって!」
「抜いてるよ!!!」 ※それどころじゃない_____!





ペパー | 恋ふらく

「〜♪」

「ふわあ、…おはようペパー」
「お、ようやく起きてきたか。朝ごはんもう少しでできるから、ちゃっちゃと顔洗ってこい」
「ん〜…マフィティフもおはよう。今日の朝ご飯はなんだろうねえ」 ぎゅううう
「サンドウィッチだぞ」
「ええ、フレンチトーストじゃないの」
「昨日久しぶりに俺のサンドウィッチ食べたいって言ったのはミシャだろ!」
「そうだっけ」
「そうだっけ って、お前なあ」
「えへ、ごめんね忘れちゃった。怒らないで、ペパーのごはんは何でも美味しくて大好きだよ」 ぎゅうう
「適当いいやがって、俺はそんな安い男じゃねぇからな」
「アボカドのやつある?」
「…ある」
「マスタードは」
「少なめな」
「うん、うん ペパーは良いお嫁さんになるねえ」
「……………」 マイペースな彼女に絆されている自覚のあるペパー青年

Tips !
大人になって、恋人に子どもっぽいと思われたくなくて口癖(~ちゃん)を言わないようにしているペパー





アオキ | 頤叩いて座布団一枚

「わあ、このお店は初めて来ました」
「どうぞ、メニューです」
「ありがとうございます」
「ちなみに、自分のおススメはこれですね」
「ふむ、なるほどなるほど」

「らっしゃせー! ご注文どうぞー!」

「焼きおにぎり定食を」
「わたしはかけソバで」
「え」

「焼きおにぎり定食と、かけソバですねー! 承りましたー!」

「あの、おススメは」
「今日はかけソバの気持ちなので、次来た時に頼んでみますね」
「…あなたは本当に、自分をガッカリさせるのが得意ですね」
「褒めてもなにも出ませんよ。それと、おしぼりで顔を拭くのは止めてください」
「それはどういう立場からのご指摘ですか」 ちらり
「つべこべ言わない」 うばい
「…」 無言でミシャのおしぼりをうばう
「あ、ちょっと もう、子どもっぽいことしないでください」
「…くさい」
「アッハー アオキさんにブランドものの香水は早すぎましたね。おしぼり返してください」
「はあ、こんなものを買い揃える暇があったらパーティーの技構成でも考え直したらどうですか。あなた、ただでさえバトル弱いんですから」
(もう2度と一緒に食事しない)





グルーシャ | 桃のかんばせ

「壊れたものは二度と戻らない、例え前と同じに見えても所詮ハリボテだ」
「…後悔、してるんですか」
「そうだね。そんなサムい言い訳をして、自分からステージから下りたこと…後悔してないといえば嘘になる。二度と戻らないと解っていても戦い方はあったんだ、フィジカルもテクニックも足りないなら補えば良い。それだけのことだったのに悲観的になって、全てを放棄して逃げた。ぼくが本当の意味で敗者になったのは事故に遭った時じゃない、この頂に背を向けたその時だ」
「今からでも遅くないんじゃないですか、あなたの復帰を望む人は沢山います」
「それこそ、ありえない。あんな大見得切って飛び出していったのに、今更どんな顔して戻れって? …それにね、ミシャ。ぼくは今の自分もそれなりに気に入っている、きっと君が思っている以上に」
「…」
「ぼくはジムリーダーを続けるよ、それに」
「それに?」
「…こんな年中吹雪いている雪山に常勤できるトレーナーなんて、ぼく以外にいないだろう」
「…それは、フフ そうですね」
「ね、だから君にはもう少し付き合ってもらうよ。ぼくがまた、雪山に潜む魔物に呑み込まれるその時まで」
「あら、それはないですよ」
「え」
「呑み込まれそうになったら、わたしがあなたの手を掴んで引きずり出しますから。…いつまでも、前と同じだと思わないでください」
「_____ハッ、君には本当に… かなわないなあ」

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