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Trafalgar Law | I'll take pain as a my voice.

「えっぐ えっぐ」
「おおタマゴタマゴ、どうしたオルガ… って、うわ今日は一段とひでぇな」
「ほごぐわふら むわはむ」
「オメェは口に入れたもん呑み込んでから喋れ」
「ごっくん 昨日冬から夏の季節島に変わる海域だったから、船内の気温変化激しかっただろ」
「ああ〜 ああいう時って、イヤな夢みるよなあ」
「だからって寝ている女の子の部屋に入り込んでこんなことじまずが!?」 首や腕に満遍なく施された油性ペンのラクガキ

「あ〜…」「わあ〜…」
「いくら船の長と言えどこんなの勝手が過ぎます! シャチさんとペンギンさんは、キャプテンさんと幼馴染なんでしょう、こんなこと止めるように言ってください」
「って、言われてもなあ」
「はい、アルコールティッシュあげる」
「真面目に聞いてくださいっ 目が覚めたら190pの大漢に跨れていて、しかも起きたことに気づいたにも関わらず『もう少しで完成するから、そのまま気を楽にしてろ』って、まるでわたしがおかしいみたいなテンションで言われた時の気持ちが解りますか…! 背中とお腹までびっしり描かれて、もうこれじゃキャプテンさんとお揃いですっ お揃いタトゥーですっ 賞金稼ぎさんにハートの海賊団船長と間違われたらどう責任とってくれるんですか!?」
「ごめんな、俺たちのキャプテンが世話をかけて」
「お シャチ見ろよ、ここ! キャプテンのサイン書いてある、一緒に記念写真撮ろうぜ!」
「ペンギンさん…! 写真撮ってる暇があったら消すの手伝って!」 ゴシゴシッ
「落ち着けって、そんな擦っても赤くなるだけだぞ。ア〜アレだよ、ほら。小さいころ習うだろ、自分の持ちモノには名前書いとけって、それだ」
「ど れ で す か !」
「まあまあ、そんなに怒るなよ。つまりさお前がキャプテンに気に入られてるってことじゃん、このラクガキを自信に変えてけ〜 隠すんじゃなくて、むしろ曝け出して自慢するつもりで」
「…最近悪夢を見るんです…、目が覚めたら何時もみたいにキャプテンさんがわたしの上にいるんですけど、その手に握られているのが油性ペンじゃなくて、タトゥーニードルで…」
「サァ今日も元気に声出していこ!!」
「冬抜けて天気も良いし、船中のシーツ洗っちまうかナァ!」
「わたしを無視してどっかに行かないで、お願いちゃんと『さすがにあの人もそこまでしねぇよ』って否定してよ…! そんなことありえないって言ってよぉ うええええん!」


「____以上が、今回の作戦の概要だ。パンクハザードに到着したらお前たちはすぐにゾウに向かうように、____で ____だから ______ オイ、オルガ 船を降りる前に準備したいものがある、こっちで手伝え」
「はい、キャプテンさん」

イヤアアーーーーーーーーッ

「キャプテン、なんかこっちからホラー映画の叫び声みたいのが聞こえ 
「助けてぇ!! 助けてシャチさ ぶべ」
「って、なにしてんすか!!」
「ああ、シャチか。気にするな、施術を前にして患者がパニックに陥ることは間々あることだ。すぐに終わらせるから、他のクルーに気にせず作業を続けるよう伝えてくれ」 淡々と喋りながら慣れた手つきで施術台にオルガを縛り付け、タトゥーニードルを用意する死の外科医()
「キャプテン、すっごい大きなオルガの声したけど」
「あ〜〜 えっと、一応確認なんすけど それ合意の上ですよね?」
「何がだ?」 タトゥーマシン スイッチオン
「ああああーーーーーー!」 泣叫ぶオルガ
「オルガもキャプテンとお揃いのタトゥーいれるのか?」
「いや、これは俺だけの印だからな 色々考えたが、オルガには俺の名前を刺すことにした」
「あああああああ いや やめ、 ベポちゃん、べ べぽちゃあん だずげ だずげてえ 」
「べポ、手を握っていてやれ。自分から頼んできた癖に今更怖気づいたみたいだ」
「アイアイ、オルガがんばれ〜」 ふわふわのおててがきゅ
「 」 すべてを諦めた女の顔

「だあああ キャプテンさっきから言っていること滅茶苦茶だしどう見てもそういう感じじゃねぇだろバカ! コード引っこ抜け! これかァ!!」 大当たり
「よっし、キャプテン確保!」
「ッチ 邪魔すんじゃねぇ!」
「ヤダこの人すごく大人気なく暴れる、ジャンバール! ジャンバーーーーーーール!!」

Tips !
彼女より早く起きると、決まって油性ペンで背中や腹に落書きしているトラファルガー・情緒不安定・ローのはなし ドレスローザでドフラミンゴと刺し違える覚悟であったため、その後を生きていく彼女に余計な重しは残したくないと愛のひとつも囁いていない けれど自分が生きていたことを忘れて欲しくなくて痛みを刺して声にならないコエを残そうと必死になっている






Trafalgar Law | Precious

「うう〜今月も来たわ、オルガ痛み止め取ってくれる?」
「はい、どうぞ。 今日は薬を飲んで一日ゆっくりしていて」
「ありがとう、そうさせてもらうわ ああ〜、わたしもオルガみたいに生理軽ければいいのに」
「わたしも割と重い方だよ」
「え、でも何時もそんなこと… あ、ごめん。もしかして我慢させてた、ヤダ わたしったら自分の事ばっかりで」
「あ、あ、違うちがう。あのね前のはなし、今は平気なの。まったくね、痛くもつらくもないよ」
「そう、そんなことあるのね 体質が変わったとか」
「ううん、えっと確か… 一年位前かな、わたし生理もそうだけど…特に生理前のネガティブダウンが酷くてね。なんだか何もかもうまくいかない気がして倉庫で泣いてたら、キャプテンさんに見つかっちゃって。事情を話して『こんなのいらない』って言ったら、『なら俺がもらってやろうか』って」
「へえー…… ん!?」
「それでキャプテンさんの能力で子宮だけ摘出して貰って、それから平気になったの! すごいねえ、キャプテンさんの能力 イッカクちゃんもお願いしてみる、効果はわたしが保証すry
「いますぐ返してもらってきなさいこのおバカ!!!!!!」


「____で、俺のところまで来たのか」
「はい」
「イッカクが正しい、普通もっと早く気づくもんだ」
「はい…、あのそれでわたしの臓器は…もごもご」
「ああ、ちょっと待ってろ」 備え付けの本棚が二重構造になっており、特殊なギミックで露出した金庫を開き中から宝箱を引きずり出す
「わ、そんなところに… あの、キャプテンさん」
「なんだ」
「頼んでおいてなんなのですが、お手間でなければ…戻したことにして、このままにしておいてもらうのはダメでしょうか」
「……いらないのか?」 希少メダルや諸々収まった宝箱から、能力でヒストパック化された子宮を取り出す外科医
「…困っている患者さんがいれば、移植に使っていただいてかまいません。あ、でもわたしの臓器だから、あまり元気じゃないかも…」
「それはもう確認した。子宮に関する病気には罹患していないし、健康状態も問題ない」
「ああ、良かった」
「……いらない理由は、本当に月経だけか」
「贅沢な話なのですが、子どもを望んでいないんです。少なくとも今の世界では、産まれた子どもが幸せになれるとは思えなくて」
「…」
「わたしが幸せにするって言えれば良いのですけど、子どもが大きくなるまでずっと傍にいられるわけじゃない…もしかしたら、海賊や天竜人に殺されてしまうかもしれない。それで子どもが、もしも、もしもですよ。奴隷にされてしまったら…それを考えると、恐ろしくて…。だから産まないって決めたんです、その子の人生に責任を持てないなら、わたしには母親になる資格はない。____なので、それもいりません」
「そうか」
「はい」
「…そうか、  なら、俺が持ったままでも問題ないな」 宝箱に戻してカギをかけ直す
「え、」
「なんだ、今更返せとでもいうつもりか」 金庫に詰め詰め
「え、そうではなくて。あの、管理も手間でしょうから移植に。それか売ってしまってもかまいませ_」
「俺の子宮(もの)だ、どうするかは俺が決める」
「う、ぐ…」
「…安心しろ、お前に知らせずにどうこうするつもりはない。それと確認だが、」
「はい?」
「子どもを持つつもりがないといったが、別に母親になりたくないわけじゃないんだろう」
「???」
「オイ、さっさと質問に答えろ」
「え、 あの そうですね、ハイ。わたしのところに来てくれる子がいるか解らないですけど、憧れは…あります」
「そうか、なら問題ねぇ」 金庫に錠をかける音
「へ」
「つまりお前がガキを産んで安全に育てられると確信できる世界になりゃ問題ないわけだ」
「そ。それはそうですけど、」
「ならいい、そんなもの___直に向こうの方からやってくる、だからお前は…ここで、生きて待っていさえすれば良い」
「…あの、それはどういう」
「今は解らなくても良い。いつか俺の口から“理由”を教えてやる、それまで俺の下で良い子にしてろ わかったな」

キャプテンさんが、わたしの心臓を指でさす。まっすぐにわたしを見つめる瞳に、とくんと心臓が跳ねた。それが指先越しに伝わってしまうのがどうにも恥ずかしくて、誤魔化すように何度も頷いて見せる。

それを映した蜜色がとろりと蕩けていく、鋭さの奥にしようのない甘さが隠れていて。それが際限なく空っぽの自分の中に注がれているような心地だ、甘くほろ苦い蜂蜜酒。それに溺れる前に、逃げないと、

「Good girl」

逃げない、と。
_____冷たい指が耳朶を摘まんで、低い声が言い聞かせるようにゆっくりとご褒美を口にする。吐息と一緒に吹き込まれた命令に、目の前がチカチカ瞬いた。一瞬の、酩酊。

浅ましいわたしの考えなど知れているというように、男の指が空っぽの下腹部をなぞった。


Tips !
彼女の子宮摘出(メス)して直調教している鬼畜トラファルガー外科医が降りてきたけど、たぶん書かないと呟いていたネタ消化 本人合意でなければ、ある意味心臓とられるより屈辱的なはなし






Trafalgar Law | Good morning, darling?

「…」 もそりと起きるオルガ、時計を確認してとなりで眠っている男を小さく揺する
「ン…」 眉間にシワを寄せるトラファルガー
「朝ですよ」
「…」 手探りで見つけたオルガを布団に引き摺りこもうとする低血圧
「ダメです、起きてください」 ぐっとこらえて、もぞもぞと膝の上にのし上がってくるトラファルガーの頭を撫でる
「…」 寝息
「起きて」 耳の裏をこしょこしょして、もみあげを毛並みに逆らうように撫でるとイヤそうに寝返りをうつ男
「…もう、 すこし ね ル 」 スヤァ
(また夢の世界に行ってしまった…) 困ったなあ、無精髭をじょりじょり 女の子にはない感覚が少しだけ癖になってる

(しょりしょりする…おもしろい、) 

しょりしょり しょりしょり
数分後、流石に煩わしかったのか渋々起床した男と洗面所へ

「…なんか」 ガラガラ声で鏡を睨みつける男
(シリアルキラーみたいな顔してる)
「…いや、 …でも 気のせい、かも」 髭を触って眉間にぎゅうと皺を寄せて
「?」
「…父様に、似てきた」
「わあ」
「…いや、でも父様は …こんな目付き悪くねぇ、朝も元気で… 近所のじいさんたちに混じって、乾布摩擦していた…気がする、」
「お父様イケメン…」
「…待て、違うだろ。そこは、俺だろ」 髪に櫛を入れていたオルガに体重を預けるようにして抱きつく低血圧男
「むっ おひげじょりじょり」 すり寄って来た頬がしょりしょりする
「別にイヤじゃねぇだろ、朝からしつこいくらい触りやがって」
「わたしにはないものだから面白くて、つい」
「あー… マァ、その気持ちは分かる 俺も、だから触りたくなる」 パジャマの下から手をいれて、オルガのお胸をもみもみするファルガー
「やあだ ン ちゅ、」 
「___ はっ、 やわらけぇ、 ぐっ」 熱い吐息をそのままにベッドへ戻ろうかと甘い考えに耽っていたトラファルガーの足が思い切り踏みつぶされる
「…目が覚めましたか?」 油断してこともあり、そのままずるりと蹲った男に一言
「……テメェ、」

Tips !
ヒゲをしょりしょり触るのくせになってる彼女、一緒に寝ると寝ぼけながら指で触ってくるのが擽ったいファルガー でも甘えられてるみたいで嫌ではないので、ヒゲ痛くないように剃れる髭剃り選んだりしてるすべてが終わった後の平和な世界のはなし


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