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カイドウ | 柳暗花明

「うわ 海王類かと思ったら総督じゃねぇか、海の上をウロウロしてどうしたんだ」
「ああ、どうやら北の方(キタ)さんと喧嘩したみたいでな。不貞腐れて海に潜られちまったんだと」


「オイ、いい加減出てこいオルガ」
「ぶくぶく」
「それで俺に勝ったつもりか、お前みたいな柔弱がずっと海に潜っていられるわきゃねぇんだ。負けが見えている勝負は終いにして、さっさと出てこい」
「…ぷはっ はあ、」 
「おら、帰るぞ」
「…」 すくい上げようと伸びてきた爪をスゥ〜と避ける
「…オルガ、あまり俺を怒らせるなよ」 ぐるぐる
「なら、あなたが先にわたしに謝ってください」 絡みつこうとしてくる髭をぺしぺし弾く
「なんで俺が謝る必要がある」
「わたしのお化粧品、わざと壊したでしょう。わかりますよ、そんなこともわからない女と侮って…もう知りません、わたしは次の島でお暇させていただきます」
「あんなもんひとつでなんだ、代わりに次の島でお前が欲しいもんを山ほど買ってやるって言ってるだろ」 
「あれが、よかったの」 迫ってくる龍の鼻を掌で押しやる
「ッチ 知るかそんなこと」 フンフン
「ああほら、悪いと思ってない!」 鼻をぐいーと押し退ける

「カイドウさん、オルガさん、痴話喧嘩はそのくらいに」

「痴話喧嘩なんてしていません!」
「こんなガキの我儘聞いてやってんのがケンカに入るわきゃねぇだろ!」 息ピッタリ

「…はあ、あとで俺がそれぞれ言い分を聞きますから」

(意外と面倒見がいいよな、キングさん … 総督夫妻限定で)
(というか、あの2人相手に仲裁できるのはキングさんくらいしかおらん)

Tips !
カイドウの今は亡き奥さん、生前は「北の方様」「キタ様」の通称で呼ばれていた 亡くなってからはその話自体がタブーになったが、零れ聞いた会話からヤマトは自分の母親の名前を「キタ」だと思っている






カイドウ | 槿花一日

「おツノに触ってみたいのですが」
「好きにしろ」
「まあ、うれしい …あ、 あら」 触れようと伸ばした手が届かなくて諦めようとしたが、カイドウがひょいと触りやすい高さまで抱き上げてくれる
「ありがとうございます、ふふ 痛くないですか」 さわさわ
「感覚ねぇよ」
「立派ですね、それにひんやりして気持ちいいです」

ぺっとりとカイドウのツノに寄りかかるオルガ、別にかまいやしないがふと違和感を覚えてカイドウがオルガを目の前に下ろす

「…おい、なんかオメェ熱くねぇか」 オルガの首元や顔をさわさわ
「そうかしら、でも言われてみれば何だかぽかぽかして ケホッ」
「クイーーーーーーン! クイーンはどこだぁ、いますぐここに連れてこい!!!」 ドカバキッ メシャギャオーッ イヤー!

〜数時間後〜

「キタさんよォ、これから体調がワリィ時はまず俺を呼んでくれ。カイドウさん的には少し暴れただけでもスゲェ被害だぜ、見ろよ船半壊」 小さな体温計を摘まむボロボロのクイーン
「冗談みたいね」 カイドウ型に抜けた壁を見てクスクス
「冗談じゃねぇ〜〜〜もォ、これだからウチの姐さんは頭がお花畑で困るわ〜〜!!」





カイドウ | 火樹銀花

宴会 えんやこら わっちゃ

(このお魚美味しい…なんという種類なのかしら、こっちのソースもさっぱりしていてお箸が進んでしまうわ) もぐもぐ
「___プハア、こりゃあ良い酒じゃねぇか 湿気た船だったが、積んでる酒は悪くねぇ ああ、おいオルガ! お前ちゃんと楽しんでるか、ほらこっちに来い」 大きな手でずるずる引き寄せて、胡坐の上に乗せてしまう
「ええ 楽しんでいますよ、お料理がどれも美味しくて」
「そうか、そうか! なら、もっと作らせよう。オメェはちまいからなあ、もっと食って俺と同じくらいでかくなってくれないとよぉ おれあ毎晩毎晩 寝る度にお前を潰しちまわねぇか心配でよぉ」 ぐすぐす

(泣き上戸だ)(カイドウさん泣き上戸になった)

「心配してくれて、ありがとう。でも確かに、最近あなたまた大きくなって今のベッドだと足が余ってしまうでしょう。わたしと一緒だと体が落ちてしまうから、明日から別けて眠りましょうか」
「うぉろろろっ なんでそんな悲しいこと言うんだよォ 俺に愛想尽きちまったのか、でも俺はお前が離れちまうくれぇなら おめぇのこの足も、ほそっこい手も千切って」
「怖いこと言わないで」
「お前ぇが胸糞悪い話するからだろうが!!」

(怒り上戸)(ヒィ なんて恐ろしい顔、見てらんねぇよ…!)

「怒らないで、本当にお酒が入るとダメなひと …ねえ、あなた。どうすれば機嫌をなおしてくれる、わたしにこっそり教えてくださいな」
「おれァはそんな安い男じゃねぇ ぐ、ぅ」 膨らむカイドウの大きな喉にオルガがキスをする
「…」 そのまま唇で彼の喉を食んで、舌先でくすぐるようにちろちろ
「ぐぬぬっ ううう」 引き剥がそうと咄嗟に動いた手が、しかしオルガの背でうろうろ
「ねえ、どうしたら機嫌をなおしてくれる…?」 カイドウの身体に凭れて首を傾げる女

(押されてる)(あの鬼の総督が!)

「…部屋ァ帰ったら、今のもう一回しろよ」
「ふふ ええ、あなたが望んでくれるだけ」
「…フンッ」 酒ぐびぐびしながらも、逆手でぎゅうとオルガを抱き寄せる

(北の方様つえェ…)





Smoker

「スモーカーさん、ケムケムになれますか?」
「…どっかに物でも落としたのか」
「いえ、そうではないのですけど。少しだけ、手とかケムケムにしてほしいなって」 もじもじ
(ケムケム…) まあ訂正する間でもないかと利き手を煙化してくれる

「えい」 その煙を、後ろ手に隠していたビンに詰め込むオルガ

「…オイ」
「えへ」 きゅっと蓋をしてしまう
「返せ」
「ふふ」 ビンを抱いて逃走
「…オルガ、」 ゆっくりソファから立ち上がるスモやん
「イヤですよぉ」 それを見てクスクス笑うオルガ

その後、もたもた走る恋人と室内鬼ごっこしたが、どうにも返す気がないらしく。しかたなく、ビンを抱えたオルガごと捕獲することに成功したスモやん。

「楽しいか、それ」
「はい、ふふ今日はわたしが独り占めします」

どんな特別な意味があるのか解らなかったが、とりあえずオルガが嬉しそうに笑うので。オルガの腰を抱き寄せて、積み本を片付ける作業に戻った。そんな彼の肩に頭を預けて、オルガは白い煙がたゆたうビンを愛おしそうに指先でなぞった。

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