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奇病で下半身魚になった恋人とワタルさん


--供養、多分もう書かない
--コレでえっちさせようととち狂いました



「ほう」

感嘆したように言葉を零したワタルさん、グレイの瞳が不躾な様子でじろじろとこちらを見るので気恥ずかしい。誤魔化すように髪を撫でて、“尾”を隠すように縮める。

「動かせるのか」
「い、一応」
「触っても」
「イヤといっても触るのでしょう」

返事の代わりにワタルさんはからりと笑って返す。そうしてわたしの傍に腰を下ろすと、大きな手でそっとわたしの頬に触れる。

「ここは人間のままだな」
「ワタルさんの手、ちょっと熱いかも」
「体感温度も変わるのか」
「みたいです」

そうかと呟いて、わたしの目元を親指で撫でる。そのまま首筋に触れて、鎖骨、お腹…鱗に包まれてしまったわたしの尾に触れる。ギャラドスみたいだな、とワタルさんは興味津々だが、わたしはそれどころではない。

良く解らない一時的な奇病が万栄するのは、この世界では珍しくない。その原因はポケモンのイタズラであったり、怪しい組織の悪巧みであったりする。今回は前者にあたるようで、現在ポケモン学の権威ある博士や研究者たちが解決のために四苦八苦してくれるらしい。

奇病の内容も…人間が半分さかなポケモンになってしまうというあまり緊急性を伴わないものであるからか。怪しい組織絡みでもないので比較的ワタルさんは暇らしく、こうして奇病にかかったわたしを見舞い(という名の興味半分かもしれないが)に来てくれた。

「呼吸は」
「肺呼吸のままです、水の中でも呼吸できるようになっているらしいですけれど」
「すごいな、これなら俺もかかってみたかった」
「かかっていないからそういうことが言えるんです、もう」
「すまない、その通りだな」

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