Fate | ナノ

どこかの世界で恋人と睦み合うマーリン青年


「マー、りん 」

なけなしの力で、マーリンの髪を引く。
すると絶え間なく襲ってきていた波が止まって、漸く呼吸することができた。涙で濡れた視界の向こうで、マーリンがわたしの名前を呼んでいる気がしたけど、それに応える余裕はない。

ずくずくと、お腹が疼く。何度も彼が愛して、満たして、暴いて。そうして互いの蜜で満たされたぬかるみが、その奥深くまで男を受け入れているのが解る。甘い果てと一緒に蕩けた場所が、未だ硬く芯を残しているマーリンの熱を柔らかく抱いて離さない。

「ン ま、って」

わたしの呼吸に合わせて蠢いて、まるでしゃぶるように食むそれは。自分の身体なのに、別の貪欲な生き物に憑りつかれてしまったようで____ぐりと。秘部を擦り合わせるように、マーリンの熱が子宮を抉る。一番尖った場所がわたしの胎を押し上げているのが解って、反射的に彼を締め付けてしまった。

それが気に入ったのか、わたしの腰を掴んで押し付けるようにしてマーリンが腰を揺らし始めた。遠く果ててしまうほど激しいものではないけれど、決してこの快楽の沼から抜けることを許さない動きだった。

「そ、 れっ イ や、 ぁ」
「ハァ、」

すぐそこまで来ている、届こうとしているものをくれない。ずっとそうやって、嬲るような意思を感じて腰が揺れる。やめて欲しくて縋るように彼の手を掴んだけれど、わたしよりずっと大きな手はしっかりと腰を掴んで剥がれない。ゆさゆさ、ゆさゆさ。その間も動きは絶えず、お腹の深い所で続く甘く焦らすような感覚に頭がおかしくなりそうだ。

「っ イ、けない マーリン、それ イや イヤっ…!」

いつも、おかしくなるほどイかされて。それでも終わらない交わりは当然で、…今夜だってもうとっくに限界を超えている。ずっと甚振られた子宮は心臓のように鼓動しているし、ナカで受け止めた彼の熱がねっとりと張り付くのが解るほどに感覚が研ぎ澄まされている。すでにイった体はその悦びを知ってしまっているから、だから与えてもらえないことに堪えられない。

お腹の中に埋まった熱が、途方もない悦びを与えてくれることを知っている。
それなのにどうして、

口からこぼれそうになるはしたない誘い文句を、唇を噛んで呑み込んだ。決定的な刺激を求めて揺れる腰を堪えて、止めようとマーリンの身体に足を絡めて。ああ違うの、そうやって彼を誘って。違うから。この戯れのような交わりを止めてほしいだけ! 矛盾する思考の中で、足でぎゅうと彼の身体を挟んだ。自ら秘部を押し付けて、交わりを深めるような動きにずくりと子宮が疼く。それを見て____ライラック色の瞳が、嗤った気がした。

「気持ちいい」
「う、ぁ」
「ぼくも」

甘い声で心ごろ揺さぶって、最後に残った理性の一欠すら溶かすようにマーリンが心臓にキスを落とす。鎖骨を噛んで、首筋に舌を這わせて、そうして口の端に吸い付いて。唇を重ねた。マーリンがわたしの唇を食むから、口を開いて彼を招き入れた。深い口付けに甘えている合間に、子宮を絶え間なく揺さぶる熱が離れて、ずくんと一度。深く重い刺激になって、子宮を突いた。

ずっとお預けされていた刺激は、たったそれだけなのに意識が飛んでしまいそうなほど激しくて。足先まで痺れてイってしまいそうになる。心地よさに酔うわたしの舌を、彼の舌が絡み取って、粘膜を擦り合わせて。わたしの鼓動に合わせて、呼吸を促すように少しだけ放れては、また重ねて。

くちゅりと耳を塞ぎたくなるような音がした。腰を掴んでいた彼の手が、背に回ってお尻を掴む。ぐにりとお尻の肉に指を埋めて、自分の身体へと押し付ける。そうすると彼に押し開かれた膣が押しつぶされて、ナカを暴きたてる熱の感覚が良く解る。大きさとか、太さとか。そういうものが、わたしの思考の中でリアリティを持ってしまうような気がして、逃げるように彼の首に腕を絡めて抱き着いた。

彼の髪が好き、ふわふわしてお日様の下で七色に煌めくのを見つけるのが好き。神秘が色濃く残るウェールズの森の中であっても、彼が確かにそこに居ることを教えてくれるから。

土と緑の香りを思い出しながら、そっと彼の髪を撫でる。するとライラックの瞳が蕩けて、もっとしてと言われた気がした。だから深まるキスに溺れないように呼吸をして、震える指で彼の髪を撫でた。

「___ン、 は ア」

唇が離れて、こくりと口の中に溜まる唾液を呑み込んだ。
キスと緩やかな刺激で体はすっかり解されてしまった。ぐんとマーリンが腰を突き上げると、胎の奥がぐにゃりと歪む。もっと奥深く、蕩けた子宮が落ちてきて、彼の欲を丸ごと呑み込むように柔らかく熱の先にしゃぶりつく。

その感触を愉しむように、マーリンが腰使いを変える。ゆさゆさと子宮を揺さぶっていた熱が、今度は突くように子宮を甚振り始めた。とつん、と彼が子宮を小突くたびに、目の前が瞬いた。耐え切れなく声がこぼれて、ぴっちりと膣を掻く熱を締め付けてしまう。

とつん、とつん。突いて、思い出したように亀頭を擦りつけては、子宮ごと持ち上げるように揺すって。絶え間なく性感帯を暴かれて、はくはくと魚のように呼吸をした。弾けるように軽い気持ち良さは、しかし深く重い感覚を子宮に残す。それが限界まで溜まるとどうなるか、わたしは知っている。

泥濘のような心地よさ、その先で迎えることになる果てを想像して腰が震えた。耐えるほど、それは頭が真っ白になるほど気持ちいいから。込み上げる浅ましい期待が、その証というように子宮口から愛液が零れた。零れたそれが、ねっとりと彼の熱の先に絡みついて交わりを深めていく。

ああ、ならばせめて、彼もそうであればいいのにと、

彼に応えるように、呑み込んだ灼熱を膣で扱いた。吸い付くように蠢くそこを肉棒が掻き分けるように押し込まれて、ぞろりと返しで引っ掻くようにして出ていく。出ていく手前、入り口のところを嬲られると気持ち良くて、反射的に逃げようと振れた腰を固定してマーリンが腰を振った。

初めてからどれほどの時間が経ったのか、まるで初めからずっとそこにいた様な熱が。埋まっていたことを恋しく思って、出ていってしまうと酷く寂しい。お腹がぽっかり空いてしまったような喪失感に、泣いてしまいそう。

わたしの身体は、彼と夜を共にするようになってから可笑しくなってしまったのだろうか。いや、半分とは言え夢魔の性質をもつ男を相手にしているのだ、そのあたりが普通とは違うということは分かっていた。けれどまさか、これほど求められるとは思ってもいなくて。

「ミワ、」

まるで蜂蜜のビンの中に、堕とされたみたいだ。
甘くねっとりと絡みつく夢魔の香りに、心まで酔わされる。




じりじりと身を焦がすような、決定打にかけるまぐわいでも、長い時間続けば話が違うようで。キスをして、抱きしめ合って。そうしてわたしの悲鳴を誤魔化しながらつづいた泥濘の交わりは、意識が遠くなりそうな時間のあと、恐ろしく深い果てと共に終わりを告げた。


こちゅんと、何度も同じ場所を規則的に嬲られていた感覚が、突如として弾ける。子宮に溜まっていた深い感覚が音もなく弾けて、ゆっくりと全身に広がっていく。びりりと痺れるよりか、じんわりと熱が広がるように。感覚の全て犯す甘い毒は、足の指の先まで余すところなくわたしの身体を満たしていった。

きもち、い。
____それしか考えられなかった、

弛緩する身体とは裏腹に、膣はきゅううと彼の熱にしゃぶりつく。びくりと跳ねては締め付ける動きは、彼にとっても堪らなかったようで、腰を掴む手に力が入ったと思った次の瞬間、奔流があふれ出た。

「ァ゛、 あ 」

彼の、亀頭に吸い付いた子宮が、こくりこくりと精液を呑んで、る。マーリンはぐうと秘部を重ねて、最後の一滴を吐き出すまで動きそうにないのに。まだ彼に揺さぶられているような気さえする。ゆさゆさ、ゆさゆさ。延々と続けられた営みは、まるで物覚えの悪い子に教え込むように執拗だった。その感覚はきっと、確かにわたしの膣に染み込んでしまった。

蕩け切った膣に吸い付かれながら、射精を終えたマーリンがゆるく腰を動かす。重ねていた秘部が離れて、ねちょりと卑猥な音が聞こえた。濃厚な精液が子宮と絡んで、離れていく亀頭と繋がっているような気さえする。

「ミワ、いつものシて」
「 や、ぁ」
「早く、これで終わりにするから」

お願いと、首を振るわたしの身体を抑えて囁く。耳に直接吹き込まれる声音、背筋が震えた。わたしの答えなんて、本当はどうでもいいのだろう。彼は当然そうしてもらえると思っているようで、わたしの手を掴んで繋がっているところへと導いた。そこは信じられないほど熱くて、いつもはぴったり閉じている場所で彼を受け入れていた。

閉じた膣を押し開いて、彼の肉が分け入っている場所。少しだけ指でなぞると、ぴくりとマーリンの身体が跳ねる…気持ち良い、のだろうか。少しだけ意地悪な気持ちが湧いて、擽るように指先を擦りつけると、マーリンが掠れた声で言う。

「ミワ」
「っ、」

そのままわたしの上に圧し掛かって、肩口に額を擦りつける。鼻先で髪を掻き分けて、厚い舌で耳を嬲るからびくりと体が跳ねてしまう。耳の中まで舌を押し込んで、ぺちゃりと舐める音を直接脳に吹き込まれているようだった。それをされると体に力が入らなくて、果てた余韻と耳への愛撫に震えるわたしの手にマーリンの手が重なる。

絡めた指で結合部に触れて、わたしの指先を自分の熱へと絡ませていく。太くて、でも果てた後だから少し柔らかい彼の熱は、粘り気の体液で濡れていた。それでも踏ん切りがつかないわたしの耳に「はやく」とマーリンが囁いた、熱に浮かされた吐息ごと吹き込まれてもう何もかもわからない。わからないまま、彼が望む通りに肉幹を掴んだ。

指を回してきゅうと。そうすると、まだわたしの中に埋まっている熱の先がびくりと跳ねる。少し遠くに消えかけていた子宮の熱を思い出すには十分で、自然と呼吸が荒くなってしまう。つい先ほどまでイヤになるほど教え込まれた揺さぶられる感覚を思い出して子宮がどくりと脈打った。

そんなわたしのことなんてお構いなしに、続きを催促するようにマーリンが耳の軟骨を噛む。緩やかに腰を揺らされると、わたしの指先に玉袋が擦れて次第に彼の呼吸も荒さを増していく。このままもう一度。その言葉が溶けているような熱い吐息にぞっとして、最後の力を振り絞って彼の熱を根元から扱いた。

まるで絞り出すようなその動きに、わたしの肩に額を擦りつけていたマーリンが小さく呻く。直後、びゅうっと膣内にまた熱い熱が吐き出された。びゅう、びゅって。そうして、最後の一滴まで、わたしの手で絞り出させたマーリンは、漸く満足したのか…ずるりと、いまだ半勃ちの熱を膣から引き抜いた。

ほうと息をこぼす男の顔は恍惚としていて、未だ甘い熱に浮かされているようだった。滲む汗と頬に張り付いた髪が、どこか艶めかしい彼の魅力を一層に引き立てる。

「まだ、シたい」
「…」
「解ってる、しない。 ああ、早く…また、夜になればいいのに」

膣からこぼれる精液に指先に絡めながら、マーリンがわたしの横に俯せた。そのまま肩を引き寄せて抱きしめて、こぼれた精液を押し戻すようにわたしの膣に指を埋めた。愛液と精液でたっぷり濡れた膣を愉しむように指で掻き回して、漸く得られたひと時の安寧さえも崩そうとしてくる。

しっかりと肩を掴まれて逃げられるはずもなく、眠りのふちにいた意識を甘く暴かれながら鳴く。ずぷりと、指の端まで膣に押し込みながら、マーリンは項に牙をたてる。壁の向こうから差し込む太陽の気配を恨めしく見つめながら、月の妖精は名残惜しさを教えるように情痕を残した。

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