渦巻ナルトがプレゼントを贈る
「…なに、コレ?」
リンと涼やかな音を立てて揺れる装飾は美しかった。
青い澄んだ結晶石の首飾り、その色は少しだけ目の前の男…ナルトの目の色と似ている。ぶすりとした顔の彼をちらりと横目に訪ねれば、彼はめんどくさそうに続けた。
「やる、肌身離さず持ってろってばよ」
「え、いらないよ。こんな高そうなもの」
「黙れ。手前ぇに拒否権はねぇんだよ!」
「横暴!」
とても人に物をあげる態度とは思えない!
そう思うも、口から出る雑言八倒とは裏腹に凄く嬉しいと思っている自分がいることが悔しい。ぐいぐいと私の襟を掴んで引き寄せる行動は、おおよそ女の子に対する扱いとは思えない。そのくせ、私の首に装飾を被せる時はひどく丁寧な仕草をしているのだから、この男はつくづく侮れないと思う。
乱暴に巻き上げられた髪を撫で梳きながら、私は首に微かな重みが掛るのを感じた。終わったのかと面を上げれば、目の前に来たナルトがじっと私を見ていた。済んだ青の瞳が私を映している。
「…、」
言葉があったわけじゃなかった。
でも、首飾りを下げた私を見て満足そうに笑うナルトに、私はカッと顔が赤くなるのを感じた。ああもう…いやだ!
「着けてろよ。ぜったい外すなよ」
「わ、わかったってば…五月蝿いな」
「五月蝿く言わないとお前解らねぇだろ。つーか、顔なんか赤ぇ___」
「うるさいうるさい!あかくないもん!」
恥ずかしさやらなにやらで拳を振り上げるも、ナルトには掠りもしなかった。そりゃそうだ、だって私は一般人でナルトは忍。当たったら奇跡だ!
体を大きく揺れせば揺らすほど、胸に下がった青の結晶石がきらきら輝いた。それが余計に、ナルトのことを思い起こさせるので妙に落ち着かない。ああもう、なんて厄介なものを貰ってしまったんだろう。
(でも…、)
「どうした、ナズナ?」
心を満たす感情の名前を、そっと喉の奥に隠した。
少し心配そうにこちらをみるナルトからぷいと視線をそらして、私は「なんでもない」と怒鳴る。何時か、何時か、___ちゃんと、いえると良い。
でも今はだめ、だって恥ずかしいもの。だからもうちょっと時間をちょうだい。
(ちゃんと、言うから…)
ありがとうって______