くろこのばすけ | ナノ

緑間真太郎の私服が休日のお父さんの件について


「おはよう、緑間くん」
「おはようなのだよ、色紙」
「そのイルカのぬいぐるみは何?今日のラッキーアイテム?」
「そうなのだよ。ちなみに色紙のラッキーアイテムは、」
「デートにそんなもの持ってくるの緑間くん位だよ」
「……」
「ところで、相変わらずの休日お父さんスタイルだね」
「…いやか?」
「うーん…嫌とかじゃなくて、…」
「はっきり言うのだよ」
「私の服装と釣り合わないな、って。これじゃどうあがいてもサラリーマンとホステスの休日じゃない?」
「……」
「そんじゃ、映画見に行こうか。楽しみだなぁ」
「……」
「緑間くん、はい」
「? なんなのだよ」
「だから、はい」
「手がどうしたのだよ」
「イルカのぬいぐるみかして。流石に緑間くんが持ってると衆目が耐え難い」
「…ラッキーアイテムは本人が持っていないと意味がな、」
「じゃあ手つなご」
「!」
「私がイルカのぬいぐるみ持って、緑間くんの傍にいるよ。それじゃダメ?」
「だっ、ダメと言うことはない、が…」
「あ、そっか。緑間くん手大事にしてるもんね。手なんかつなげないか、…無理言ってごめぶふっ」
「そんなこと言ってないのだよ!」
「ふがふがっ……ぷは!え?なに?…手なんか繋いで大丈夫?」
「お、まえから言い出したことなのだよ…迷惑なら放すが…」
「ううん、迷惑じゃない」
「…そうか、」
「映画たのしみだなぁ」
「そうだな」
「面白かったら次作も見よう、その時は、」
「色紙?」

「その時は、緑間くんの隣にいても恥ずかしくないような格好してくるね」

「!」

「今日はごめんね、もっと考えれば良かった…」
「__に、」
「?」
「べ、べつにその必要はないのだよっ」
「緑間くん?」
「服装くらい俺がお前に合わせることだってできる。一々下らない気を回すな、」
「…ごめんね」
「……それに、」
「?」

「………き、今日の衣装だって…、その、……よく、似合っているのだよ」

「!」
「〜〜〜っ、早く行くのだよ!上映時間に間に合わなくなる」
「うん、そうだね。……緑間くん、」
「なんなのだよ」

「大好きだよ」

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