雛唄、 | ナノ

08


「あ、雨だ……」

 久しぶりの雨が降ってきた。壁に背を預けてグラウンドを見ていた私の頬にぽつりと落ちてきた雫に、空を見上げればどんよりとした雲が映る。それに加えて少しばかり風が出てきたようだ。温い風が肌を撫でていく。

(恵みの雨っていうかなんていうか……)

 雨が降るのはいいことなのだろうけれど、雨のせいで湿気が多くなれば蚊も増えるし、蒸し蒸しとした暑さがやってくるのだから、それは嫌だなあと思う。ここが山奥にあるのもあって、現代と比べれば夏と言えど涼しいけれど。

 急いで洗濯物を取り込みに向かう。グラウンドで課題か何かをしている生徒はこれくらないの雨なら、と建物内に避難する者は誰もいない。どころか、風が出てきたことに喜んでいる様子だった。
 朝、急いで洗濯物を干したのに昼前に取り込まなければいけなくなるなんて。こんなことなら、やっぱり外に干すんじゃなかった。

「雛さん、手伝おうかー?」
「おぅわあッ?! ッたっけやくん……」
「たっけやくんだってさ、ハチ。面白いあだ名貰えてよかったねー」
「たっけやくんって……勘右衛門、やめてくれよ。なんか馬鹿みてぇじゃん、俺」
「いいじゃん、雛さん命名ってことで有り難く貰いなよ」
「お前なあ……絶対遊んでるだけだろ」

(どうしてこう……!)

 ここの生徒というのは何事につけても人を驚かすのが上手いのだろう。突如として現れた青色を纏う二人に、これではいつになっても慣れる気がしない。

「で、さ。雛さん、洗濯物入れるの手伝おうか?」
「じゃあ、うん……布団とかお願いできる?」
「いいよ。ねえ、今日の昼食なあに?」
「今日は、えーと……どうしよう。暑いから蕎麦にしようと思ってたんだけど、雨降ってきたしねえ。んー……」

 竹谷くんと尾浜くんの二人と共に会話をしながら、洗濯物を取りこんでいく。自分の着物は勿論のこと自分で取り込んで、彼ら二人には天日干しをしようとしていた布団やらシーツやらを取り込んでもらうことにした。

「蕎麦でいいじゃん。楽だし」
「旨いし。雛さんでも簡単に作れるしな!」
「……竹谷くん。それってつまり、私が料理下手ってこと……?」
「へ……え?! あ、いや違う! 俺は別に雛さんが料理下手だなんてんなこと言ってねぇよ!」
「ハチの言い方だと、言外に下手だって言ってるように聞こえるよー」
「勘右衛門、お前なァ! 違ぇよ……! その、俺はただッ!」

 あたふたとし始めた竹谷くんが面白くてついつい笑ってしまう。それは尾浜くんも一緒のようで隣で手で口元を覆いつつも笑いが隠せていない。

「お前らなあ……!」
「ッごめん、ごめん……! 分かってるよ、竹谷くんが言いたいこと!」
「ハチはあれでしょ? 蕎麦だと、雛さんの負担が少なくて済むから良いって言いたかったんだよね」
「……分かってんなら笑うなよなあ」
「ねえ、雛さん。そういえばさ、今まで聞きそびれてちゃったけど、立花先輩とどうだったの?」

 取り込んだ洗濯物を雨の当たらない屋内へと干し直していれば突拍子もなく尾浜くんがそんなことを尋ねるものだから苦笑が出てくる。

「昨日、私を置いてったのは君らでしょー。君らの稽古も稽古で危なかったし……立花くんとはどうもこうもないよ」
「えー? だってさあ、雛さんのこと最初に認めてたのって立花先輩だって聞くし、雛さんも立花先輩とじっくり話したいかなーって思って。俺たちなりに気を遣ったんだよ? ね、ハチ」
「おう! それに俺たちもあの後用事あったし、ちょうど良かったんだって」
「そうそう。稽古も稽古で、ほらアレくらいしないと雛さんにもほんとの武器の恐ろしさとか分かんないかなーって思ったからこそだからねー」
「な、いい稽古になったろ?」
「……いい稽古だったの、アレ」

 現在午前十一時ちょっと過ぎ。昼食を蕎麦にするのなら、準備するのはもう少し後でも良さそうだ。でも、廊下で話し込むくらいなら食堂に行って、お茶でも飲みながら彼らと話していた方がいい。

「二人とも、課題とかは……?」
「さっきまで筆記の方やってたの。だから、昼過ぎまで休憩のつもり」
「ほんっと、筆記は疲れるぜ。でも、ま、覚えなきゃなんねぇこといっぱいあるからなあ」
「お疲れさま……お茶でも飲む?」

 二人の頷きを確認して、つかず離れずな距離を保ったまま食堂へと移動した。ぽつぽつと小降りの雨音が耳に心地よい。途中で食料庫に寄って、蕎麦に必要な薬味などを持っていく。どうせなら、彼らと話をしながら料理をした方が楽しいと思ったためだ。

「ねえねえ、俺すっごく気になるんだけど。雛さんと立花先輩のこと」
「……どうもこうもございませーん」

 食堂で麦茶を注いでいれば、席に座った尾浜くんが私を見上げつつ言葉を零す。立花くんとあれからどうしたかなんて、別にこの二人が期待しているようなことは何もないとの意味を込めて、突っ返す。

 それは何てことない普通のものだった。

「……雛さんさ、最近やっと俺たちに気を遣うこと減ってきたね」
「だなー! 兵助たちには悪いけど、あいつらよりここ数日で雛さんと仲良くなれた気するし、俺としては雛さんが俺らに気を許してくれたみてぇですっげー嬉しい」
「ねー。なんかそれだけで夏休みここ残って良かったって思うもん」

 二人の言葉は思いがけないもので。
 手が止まってしまう。

(気を……許す……?)

 私はずっと、彼らが私に対して気を許してくれていないものだとばかり思っていたというのに。顔を上げれば爽やかな笑顔を浮かべた竹谷くんと、微笑をたたえた尾浜くんがいた。

「せっかくさ、女の人がいるんだもん。仲良くしたいって思うのって自然なことだと思わない?」
「でもよ、雛さんが俺らに気を遣うのも分かるから、なんつーのかな。こう、俺らから気を遣わなくていいぜ! なんていうのも微妙かと思ってさ。まあ、だから……雛さんが自然に俺らに接してくれるんの待ってたっていうか」

 何て言葉を発せばいいのか迷ってしまう。私は自然に彼らと接していたのだろうか、無意識に、でも少しずつ確実に。ほんのりとあたたかな灯が心に燈った気がした。

「てなわけでーどうだったの? ねえ、あの麗しの立花先輩とは」
「立花先輩って何だかんだ言って、雛さんのこと一番分かってるみたいだしなあ」
「きみらねえ……聞く? 普通」
「だって気になるもん」
「……正直なことで」

(……昨日、知ったこと)

 私がこの世界に来て、初めて自分でお風呂を沸かそうとしてできなくて困っていたのを助けてくれたのが立花くんだったということ。彼が比較的早い段階から、私の話を信じていてくれたということ。その事実を理解したとき、そのことに驚くのではなくすんなりと納得した自身に驚いたものだ。

「……そうやって考え込むとこ見るとますます気になるよね」
「尾浜くんは何を期待してんの……」

 苦笑が漏れた私に対して、尾浜くんは爆弾を投げた。

「恋」

(なんだって……?)

 私の聞き間違いかと思い、首を傾げればもう一発、爆弾が飛んできた。

「だぁかぁらぁ……恋だよ、恋!」
「…………、……」

 何も聞こえなかったことにしようと思う。恋だなんて、そんな馬鹿な。ありえない。

(うん、ない)

「……竹谷くん、ネギ切るの手伝ってくれると嬉しいんだけど」
「ちょっと、雛さあん……ちぇ、じゃあ、こう親睦を深めるとか」
「……親睦は多分、変な方向で深まったんじゃないかと」
「え、なに、恋? ねえ、恋?!」
「勘右衛門、お前なあ……恋って、んな真似をあの立花先輩がするわけねぇだろ」
「何言ってんの、ハチ。だから期待してるんでしょ? あの立花先輩が恋でもしたらすっごい面白いことになると俺は思うんだ」
「そんな尾浜くんのお昼ご飯はネギと生姜です」
「……雛さんが変な方向で、とか言うから。ちょ、ネギと生姜だけとか冗談でしょ!?」

 席を立って台所へと向かえば、後ろから二人も着いてくるのだから微笑んでしまう。それにしても、尾浜くんは見た目通りというか、どこか抜けているというか、変というか、面白い人なんだなと思った。もちろん、いい意味で。

「俺はさあ、その、雛さんが立花先輩とどうなっても別にいいんだけどさ、怪我とかはしてないんだよな?」

 竹谷くんの微妙な発言はいかがなものか。でも、ここは私が昨日、立花くんと何をしていたかを話すまでは延々とこんなやり取りが繰り返されるに違いない。

「……ただ、話してただけだよ」

 話は食事を作りながらにでもすることにしようか。
 雨音が激しくなってきた。今日はなんだか荒れそうだ。遠くから微かに雷鳴が聞こえる。


 ***


「…………あめ」

 ざあざあと本降りになり始めた雨。もうここまで濡れてしまえば何も気にならない。自分の声でさえ雨音にかき消される勢いなのだから。

 雨は好きだけれど嫌いだ。

 ぼくのライフワークとも言える穴掘りができない。雨の時に穴を掘っても美しい穴ができないから。できるのはこうして自身の掘った穴にうずくまっていることくらい。

「……くだらない」

 くだらない。
 ほんとくだらない。

 踏鋤のフミ子ちゃんで土をぐさぐさと突き刺してみるも、もやもやとした感情が消えることはなくて、苛立ちさえ感じてきてしまう。

「……たちばなせんぱい」

 今日の朝には再びこの学園を出て行った彼の人を想う。昨日、ふらりと学園に戻ってきた先輩に会ったのは夕食の時だった。帰ってきていたのなら、一言言ってほしかったのに。

 先輩はぼくよりもあの女の人の方が大事だというのだろうか。いや、そんなことはないと思う。思いたい。確かに夕食の時、ぼくが食堂に行ったら先輩は彼女と話をしていたけれど、ぼくに気づけばぼくの名前を呼んで笑ってくれたのだから。
 でも、先輩は彼女の名前を呼んで、彼女にも笑っていた。ぼくたちに向ける笑みとはどこか違った笑みで。先輩が楽しそうだったからぼくは何も言わなかったけれど、あの笑みにはどんな意味があったのだろう。

 分からない。
 分からないからもやもやする。

 先輩とは四年の付き合いで、他の先輩方と比べたら同じ委員会の先輩ということでとても懇意にしてもらっている。先輩は学園一冷静沈着な人で、成績も見目も良くて、ぼくにとっては憧れの存在と言ってもいいだろう。そんな先輩の優先順位は、一に先輩の同期である六年生、二にぼくたち委員会の後輩、三にこの学園の生徒だ。それはきっと今でも変わっていないと思う。

 思うのだけれど、じゃあ、先輩の中であの人の位置は一体どこにあるというのだろう。

(……先輩に言ったら)

 立花先輩にそんなことを聞いたらきっと困ったように笑って、馬鹿だなと言うのだと思う。あの人は学園の生徒よりも低い位置づけにあると、きっぱりと言い切るのだと思う。でも、先輩は優秀で、嘘なんて吐こうと思ったらいくらでも吐けるんだ。きっと自分の感情にでさえ嘘をつける、そんな人。

 知ってる。

 先輩があの人のこと気にかけてるの。西園寺さんのこと信じてるの。ぼくたちのことをちゃんと大事に思ってくれていることも。

(……なんて、女々しい)

 先輩を西園寺さんに盗られるかもなんて、女々しい考え。

 今までは別に、立花先輩が西園寺さんと話をしていても気にもしなかったのに。きっと、先輩も西園寺さんも互いに笑っていたのが原因なんだろう。あの二人の間でぼくの知らないうちに何があったのかなんてことは知らない。

 昨日の夜、立花先輩に会いに言ってさりげなく聞いてみたけれど、先輩はあの人についてただ、面白いだの変だのと淡々と述べただけだった。

 だから、余計に気になってしまう。

(雷だ……)

 悶々と同じような思考を繰り返していれば突如として響いた雷鳴。驚くことはないけれど、ここに落ちなければいいなあとは思った。

「変なの……」

 滝とか三木とかが彼女と日が経つにつれて親しくなっているのを見ているけれど、こんなもやもやとした感情が渦巻くことなどなかったのに。

 先輩がぼくにとって大切で数少ない信頼できる人だからなのかもしれない。滝や三木がそうではないわけではないけれど。この四年間、先輩の背をずっと見てきた。先輩に教えてもらったことなんて数えたらきっとキリがないだろう。

(先輩は、立花先輩は……)

 ぼくにとって特別なんだと、恋慕の情だとかそういうのではないけれど、確かに特別な存在なんだと知っている。

 ああもう、雷が煩いな。

 西園寺さんはぼくたちにはないヒカリを持っているから、不安なんだ。先輩はぼく一人のものではないから盗られるなんて表現が間違っているのは分かるけど、ただただ浮かんでくるのは先輩が西園寺さんに盗られてしまうかもしれないというよく分からない不安ばかり。夏のせいだ、きっとそう。

 もやもやもやもやと胸中を渦巻くこの感情は、感情の名は――……。

(ッ……子供じゃあるまいし)

「綾部くんッ……!」
「…………西園寺さん」

 突然降ってきた声に上を見れば、このもやもやの原因の一端である西園寺雛さんの姿が映った。その手に握られた傘のせいで一段と穴の中が暗くなる。この人が何をしに来たのか分からない。そして、そのまま無言でいれば投げ込まれたもの。

「その……今ね、大体一時前くらいなんだけど、その……滝夜叉丸くんも三木ヱ門くんもタカ丸くんも雨に濡れてたからってお風呂入ってきて、今からご飯なんだけどね。綾部くんだけいないっていうから……」
「…………、……」
「皆も探すって言ったんだけど、雨だし雷も鳴ってるし、湯冷めされても困ると思って……。だから、私が来たんだけど……」
「………………」

 投げ込まれた手ぬぐい。
 薄っぺらい布きれ。重みもない。
 あまりに白くて眉間に皺が寄った。

「あの……綾部くん。そこにいると風邪ひくかもっていうか、綾部くん今朝もご飯食べてないみたいだしお腹すいてるんじゃないかとも思って……」
「………………」
「穴の中とか、その、雨だとぐちゃぐちゃで汚れるんじゃ……」
「…………、……あなたに」
「え?」
「……ぼくの何が分かるっていうんです」

 余所者の貴女に、ぼくの何が分かると言うのだろう。

「ぼくは好きでここにいるんです。お腹がすいたかどうかなんて貴女に心配されずとも自分で分かってます。こんな真っ白な手ぬぐいを渡されたって……ッ」

 ぐちゃりと嫌な音がした。白は一瞬にして茶色に変わる。

「………………ッ」
「…………盗らないで」

 この頬を伝うのは雨だ。だって、こんなにも濡れてる。雨音がうるさい。うるさいうるさい。だって、ぼくは子供じゃないんだから。こんな変な感情ごときで泣いたりはしない。

「先輩を、盗らないで……ぼくから、立花先輩を盗らないでください。西園寺さんばっかり……。滝夜叉丸も三木ヱ門もタカ丸さんも……!」

 今日のぼくはおかしいんだ。これも全部、夏のせい。雨のせい。そうじゃなきゃ、こんなだだをこねる子供のようなことを言ったりなんかしない。

「…………西園寺さんなんか嫌い」

 滝夜叉丸も三木ヱ門もタカ丸さんも立花先輩も自分のものではないのに、盗られたような気がしてしまう。別に本心で彼女を嫌いと言ったわけではないけれど、言わずにはいられなかった。それきりぼくは黙って、西園寺さんも身動きひとつしなくて、どれくらいそうしていたかは定かではないけれど、実際に感じているより長い時間ではなかったような気がする。

「……私は綾部くん、嫌いじゃないよ」

 雨音は激しいというのにその声はかき消されることなく、ぼくの耳に届いた。

「ぼくは嫌いです」
「……立花くん言ってた」
「……なにを」
「綾部くんは天才なんだって。……ちょっとね、昨日、立花くんと話したんだけど、最後の方とかいかに作法委員会が素晴らしいかって話ばっかりで」
「………………」
「最後には、身体能力を上げるために作法委員会の仕掛けた罠やからくりを使えって言いだしてさ。綾部くんの掘った……蛸壺、だっけ……? それを絶賛しててね。それとは反対に私はダメダメだって言われちゃった。すぐ死ぬっても言われたな……」
「…………、……」
「その、だからね、なんていうのかな……。気休めにしかならないと思うけど……」

 数秒合間を空けて、それから彼女が零したのはぼくが確かに欲しかった言葉だった。

「私なんかより綾部くんの方がよっぽど大事にされてると思うよ」

 今、頬を伝ったのは雨なのだろうか。
 雨のせいで、景色が滲むのだろうか。

「……ほんとう、ですか」
「ね、だから今から滝夜叉丸くんたちに聞きに行こうよ。ぼくとこの人どっちが大事なんだって。……聞かなくても答えなんて分かりきってると思うけど」

 苦笑した彼女を見上げる。
 おかしな、人だと思った。

「…………退いててください」

 その言葉を放つと共に地を蹴った。両手を地面に出して身体を持ち上げようとして、滑った手。その手に感じた温もり。微かに目を見開いた先にいたのは、傘を放り出して雨に身体を晒したひと。

「……ぼく、別に西園寺さんのこと本気で嫌いじゃありませんから」

 地面に這い出して両足で大地を踏みしめて、ぼくに手を貸したために、ぼくと同じく泥まみれでぐちゃぐちゃになった着物をどうにかしようと奮闘している目の前の彼女に呟いた。

「もしかして綾部くんって寂しがッだッ?!」

 変なことを口走ろうとした西園寺さんの膝をフミ子ちゃんでかくんと一発。

「今度、余計なことを言ったら奈落に突き落としますよ。――我らがからくり部屋に通じる、深い奈落へ」

 ぎゅっと握ったのは先ほど自身が嫌いだと告げたばかりの女人の袖。

(寂しいなら)
(……ぼくも混ざってしまえばいい)

 そんな単純なことに気付いたのは、貴女が笑ってからだった。



「不規則に並ぶ情を」



「綾ちゃあんっ……うわあ、びっしゃびしゃ。雛ちゃんまで……」
「タカ丸さん、その変な呼び名やめてくれませんか」
「え、可愛いじゃない」
「…………タカ丸さんなんて嫌い」
「綾ちゃんて女の子みたい……あ」
「西園寺さんの奈落行きけってえい」

 彼女は、欲しい言葉をくれたんだ。


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