「みょうじ!さっさと玉拾い始めろ!」

『はーい』

「みょうじさん、ドリンクは…」

『あっち』

「みょうじータオルくんね?」

『あそこにあります』


え?というような表情を見せる鳳くんと向日先輩。何ですか、赤坂くんの時みたいに大ざっぱに言ってないんだけどな。どこに不満があるんだ


『何ですかその顔』

「や、普通は取りに行ってくれるもんだろ?」

『そうですか?平部員のみんなは自分で動きますよ』

「でも今はコッチにいんだし…」

『……はあ』


そうか、レギュラー様々、準レギュラー様だもんね。あ…でも違う。平部員から準レギュラーに上がった先輩とかは自分で動いて飲んでたりタオルを使ってくれている。良かった、あの人達がいて


『…どーぞ、レギュラー様方』

「…ありがとう」

「サンキュー!」


一瞬鳳くんは眉を歪めたけど向日先輩は笑顔で受けとった。えええ、この人はイヤミが通じないのか。一番ヤなタイプじゃないか

「なあ自分らさ、」

「ん?どうかした忍足」

「あの嬢ちゃんいつもあんなんなん?」

「そうだけど?」

「てかあれが普通だったからなあ…今の方がありえねーよ」

「だってまさか華和がわざわざ1人1人に配るとか…なあ?」

「嬉しいけどよ、まあ正直今でも何か抵抗あるし」

「みょうじのやり方は一見不親切のように思えるけどこっちの方がしっくりくるんだよ」

「それ分かるわ」

「へえ…そうなんや」


人の優しさは様々である


「みょうじ久しぶりだなー」

『先輩方…私はここから早く解放されたくてたまりません』

「ははは…どんまい」




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