罰ゲームで負けた奴はみょうじに忍足の眼鏡を掛けさせる…というなんともアホらしい事を企んだ幼なじみのジローと岳人を恨みたい。



「ったく、めんどくせーなあ」



オマケに写メってこいとか…いちいち証拠を見せる必要があるならいっしょに来いっつーの。激ダサだぜ。



「あ、おいみょうじ…」

『宍戸先輩? ここは鳳くんのクラスじゃないですよ』

「俺はお前に用があって来たんだよ」

『へぇーそーなんですか』

「リアクション悪いな。興味全くなしだろ」

『まあ、大方向日先輩やジロー先輩に何か言われて来たんじゃないですか』



こーゆー感が鋭いみょうじは説明が苦手な俺にとっては楽に済むから良い。

つーか疑問符つけないほど自信があるコイツは何者だよ。



「そーゆーこと。これを掛けて写メらせてくれ」

『…ヤですよ』

「…だよな」



一目見て分かる丸眼鏡。俺だっていくらお洒落に興味があってもこれは絶対掛けたくねえ。

とかいって聞いてくれるか? 我が儘でガキどもな幼なじみたちは。



『……一瞬だけですよ』


「え、あ…マジで?」

『どーせ今を逃れても後で2人がきそーだから…いーですよ』



と勇ましいみょうじは丸眼鏡を掛けてくれた。あれ…?



「結構…似合ってんな」

『お世辞は良いですから早く撮ってくださいよー』

「あ、ワリッ」




ーーー
ーーーーー



「しっしどー! 撮れた撮れた?」

「まあ、一応な」

「早く見せろよ!」

「せっかちだなぁジローも向日も」

「ちゅーか早よ俺の眼鏡返してくれん?」



帰ってこればやはり俺の席で集っているのはいつものメンバー。聞けば跡部は生徒会の集まりがあって来れないらしい。

てか滝、俺の机に色んな計算書くの止めろ!



「あー、忍足それがよ…お前の眼鏡にアイツが」

「……目がキラキラしてるやん」

「一昔の漫画みたいな目だね」

「あっれー?なまえちゃんおっしーよりも似合ってるC!」

「何だよ面白くねー!!」

「…なんやこの敗北感。俺今回ええこと一つもないやん」

「そうかな? その眼鏡素敵になって返ってきたじゃんか」

「滝そしたらやろか?」

「みょうじさんが端正込めた忍足の素敵な眼鏡を貰う訳にはいかないよ」

「あれ、イヤみにか聞こえんのは俺だけ?」

「心配すんな忍足、俺もそー思う」

「そんなつもりはないけどなあ」



とりあえず、二度と罰ゲームありとかは勘弁してほしいと思った今日だった。





罰ゲームは丸眼鏡



『日吉くん日吉くん、眼鏡貸して』

「嫌だ。アホが移る。それに急に何でだ 」

『散々罵る奴には答え…いだだっ!!』

「答えろ」

『私わりと眼鏡似合うらしいんだ。だから日吉くんの眼鏡でも似合うかなって思って此処に至る』

「知るか」

『聞いといてそれはなくない?』






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