「おーいみょうじ! チョコちょーだい」
『ないですよ』
終わり。
「ってなるかあ!! つーか何でだよ!?」
『だから何がですか』
「だからチョ「なまえちゃーん! チョコほC!!」ほらみろ」
『ないですってば』
「え、何で!?」
『あー、もうめんどくさい。何故華和先輩がそっちにいるのに平マネの私が作る必要性があるのか教えてください』
「理由? ほしーからに決まってんだろ? なあジロー!」
「がっくんの言う通りだC!」
「「だからちょーだい」」
『あ、宍戸先輩この二人連れてってください』
「や、無理」
とりあえずこの二人より私の助けに即答で否定した宍戸先輩を突き飛ばしたい。誰か助けてー。
「ちゅーか自分今日何か持ってへんかったか?」
『何なんですか今日は。バレンタインデーなら違う女子から貰ってください。てか貰え』
「敬語最後ぬけてるぞ」
『日吉くん助けろ』
「…はっ」
『うっぜ、キノコ頭の癖に』
「…どうやらみょうじはケーキを作ったらしいですよ」
「「「マジで?」」」
『ほんっっっと日吉くんは口が軽いなあ!!』
「お前が俺の気にさわる言動を起こしたのが悪い」
私を見下した目で去る日吉くんを恨む。そして益々ウザくなった二人＋何故かやってきた忍足先輩をどう対処しよう。
「あーん? お前ら何をしている」
『まさかの部長までもが来ますか。ま、いいや。この人たちを早くレギュラーコートに連れてってください』
「なに言ってやがる。今日は平部員は休みでレギュラーはこっちのコートも使うってこの前言っただろーが」
『あれ、マジで?』
「あっちのコートだと今日は特に雌猫共がとてつもなくうるせーからな」
『なるへそ』
「頭かちわるぞ」
『すんません』
聞いてねえぇぇえ。だからいないのか平部員。早く来たのに私来た意味皆無だ。ま、目的はもう１つあるから良いけどさ!
「遅れてすみません!」
「おせーぞ鳳…と言っても今日は仕方ないか」
「すみません…」
『鳳くん』
「あれ、何でみょうじが此処に?」
『そこは気にせず。それよりもさ、』
はっぴーばーすでぃ。そー言って渡したのは一応昨晩作ったケーキだ。他の人たちには作った事がないから後で面倒な事が起きそうだけど、鳳くんはさすがにバレンタインと一緒なのは可哀想だからという同情も込めて贈ったのだ。
案の定、鳳くんは喜んで泣いてくれた。
バレンタインデーとか関係ない
『誕生日おめでとう鳳くん』
「あ、ありがとうみょうじさん
!!俺、いつも周りには誕生日よりもバレンタインデーの事ばかりで……っ」
『あー泣かないで泣かないで困るから。私泣かしてないから』
「…これは雰囲気壊せへんなあ」
「チョタだけズルいC …」
「俺だって祝ってくれなかったのに…」
「あーあ、また面倒なことになったぞみょうじの奴」
「はっ、存分に困れば良いんですよ」
「日吉…お前何かあったか?」
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