『あーあ、早速来たよ…お呼び出し』



机の中には可愛らしい手紙。中を見れば"昼休み校舎裏"の一言。校舎裏って何処だよ、不親切だなあと思いながらも、少し感謝する。いつもはテニス部で昼休みをとっていたので、どうやって過ごそうか悩んでいたからだ



『あの気まずさに耐えるぐらいなら呼び出しの方が幾分がマシだしな』



そう思いながら4限目の授業はサボって校舎裏を予測して寝転んだ




ーーー
ーーーーー



「ちょっと」

『んあ…?』



起こされて少し不機嫌だったが、周りを見渡せば化粧の濃い女子ばかり。やっと呼び出しされたことに気がついた。つかあたしすごくね?校舎裏当たったよ



『で?要件は何』

「分かってんでしょ。テニス部のことよ」

「随分テニス部の方達に避けられているじゃない」

『そうだけど?』

「嫌われたんじゃないの?」

『…さあね』

「何、その態度」

『これがあたしそのままだけど?』



普段なら苛ついているだろうが、今日は苛つくどころか冷静だ。そして、気持ちは冷めていく…



パンッ

『……』

「あら、いつもは反抗してくるのに今日は何もしないのね」

『…別に、好きにすれば?日頃の恨みでどうぞ』



反抗どころか、抵抗する気さえも起こらないや



「へぇ、気が利くじゃん」

「なら遠慮なく…っ!」

『う…っ』



体より、心が痛い




ーーー
ーーーーー



「…あー!ムシャクシャする!!」

「跳ぶな向日。埃が立つ」

「にしても…情けないですね」

「蜜柑と今日喋ってないC…」

「俺なんて蜜柑先輩の姿さえまともに見てないですよ…」

「樺地は蜜柑と話してたよな?」

「ウス」

「どやったか?蜜柑…何か言うとったか?」

「いえ…何も、」



相変わらず空気が重い屋上で食事をとっていた時だった







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