『……』

「椎葉、さん…どうしたの?何か機嫌が悪いみたいだけど…」

『ああ、赤坂さん。別に…っ』

「気のせいかな?今日は宍戸くんや芥川くんと話していない…よね?」

『……』

「それどころかいつもはテニス部が来るのに…」

『知んね』

「え?」

『アイツ等が勝手に避けてんだよ』



そう、昨日の帰りから何かおかしい。何となくだが、避けられている…気のせいだと始めは考えていたが

今日の朝で気のせいではないのだと認識した。最近は朝練を行かせる為に誰かは必ず朝迎えに来てくれていた。だが、今日は誰も来なかった



「あら?今日はお迎えが来ないのねえ。蜜柑何かやらかしたの?」

『…知らないよ』



最近ではちゃんと朝練に間に合うように起きるようになったからなのか。そんな考えも浮かんだが、どうも腑に落ちない

珍しく悩みながらも朝練に間に合うように学校に着けば、練習していたみんなが挨拶をしてくれた











昨日のメンバーを残して



『…意味分かんね』



いつもは向こうから話しかけてくるくせに。それに近づくなオーラが心無しか見える



「椎葉おはよう」

『滝…はよ』

「一体昨日練習試合で何したの?跡部達が椎葉に近寄らないじゃん。それに…今日椎葉1人で学校に来たし」

『あたしも知りたいぐらいだよ。ま、別に良いけど』

「ふーん…喧嘩ではないんだ」

『向こうが勝手に避けてんじゃない?あー、あたしドリンク作ってくる』

「……」




ーーー
ーーーーー



『…意味分かんねーし』

「そっか…でも椎葉さん」

『ん?』

「その状態がいつまでも続くとファンクラブが…」

『そ、だね。心配してくれてありがと』

「うん、あたしやこのクラスは椎葉さんの味方だから」

『そりゃ心強いや』



良かったこのクラスで。そう感じたのは初めてだ(多分だけど)







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